「ヤクルト3-2巨人」(22日、神宮)
デッドゾーンに突入した。巨人は今季2度目の5連敗で、球団史上では優勝例のない借金7。原監督の足取りは重い。視線は宙をさまよった。「3連敗したというのは屈辱的ではあるけど、幸い僅差の接戦だから…」。何とか前を向こうとする姿さえ、痛々しかった。
どうしていいか分からない。打順を変更しても、上がり目の見えない極貧打線。右腕ロマンに対し、藤村、ボウカー、石井の左打者を起用したが、得点は阿部の2ランのみ。3安打で、打線がつながるはずはなかった。
気合は空転。焦りで自分を見失った。1点を追う六回、1死満塁。制球に苦しむ増渕に対し、長野は2ボールから、低いボール球の変化球を3球連続で振り回し、空振り三振。「僕のせい。余裕がなかった」。反撃ムードは一気にしぼんだ。
早くも4月の負け越しが決定。原監督が最も重視する準備が、不足していたと言わざるを得ない。開幕前から“緩い”空気は不安視されていた。チーム内からは「若手が失敗しても怒るコーチがいない」と声が上がり、キャンプで早々と練習を切り上げる選手を見た他球団のスコアラーは「こんなチームに負けたくない」とささやいた。
まだ4月。原監督は「何とか打線が機能することを考えないといけない」と言った。だが、左翼席には空席が目立ち、この日はヤジすら飛ばなくなった。あまりの弱さに、ファンは既にしらけてしまったのかもしれない。