仕事で意見が食い違って少数派と多数派に別れることはあるけど
この間は俺と主任 vs 課長、係長、同期先輩後輩の8人になったときは正直退職を覚悟した。

確かに些細な瑕疵かもしれないけど、それを見逃してまで納期を急いでもしょうが無いだろ?
1日でもいいから納期を延ばしてもらえ。というのが少数派
どうせ些細な瑕疵なら納期を急いだ方が先方の為というのが多数派

些細な瑕疵と言っても、俺たち二人で取り組んだら1日かかる修正だ。
確認作業に2時間は要する
この瑕疵のまま先方に納品されたら
人間で言えばちょっとした躓きだけど大きくバランスがずれて、終いには大けがする可能性だってある
どうしても譲れない。

どうするか主任と相談した結果
主任が先方の名刺交換だけしたことがある担当者に社外から連絡を取る間
俺が修正作業をしておいて、主任が先方の許可を得ることができたら
俺の修正箇所を一気にはめ込む段取りをした。

問題は、主任が名刺交換したというのが一年半前で
このプロジェクトにどれくらいの権力を持っているか解らないと言うことなのだ。
下手すれば、社外から連絡したことが会社にばれて、俺と主任は課長や係長から大目玉を暮らう

5時間後、主任が帰ってきた。
納期の1日延長をもらってきていた。
が、課長係長の面目を潰さないため
あくまで先方から確認テストを丸一日施行してから納品して欲しいとの
注文が部長宛に付いた形にしてもらった。

なので、多数派八人は何も知らない。
幸運にも、主任が名刺交換だけした方というのがこの注文には直接関わっていないものの
このプロジェクトが関わる全体の計画の統括をする方だったようで
主任の直訴を訊いてくれて納得したようなのだ。

おかげで修正作業は半日で終わり、瑕疵は無くなった上に予定よりも仕上げが良くなった。
少数派の面目躍如だった。