『放射線』『被曝』について正しい知識を持って恥ずかしくない大人になろう! | 100倍IT拳マイスター菅原真人のビジネスIT活用術

『放射線』『被曝』について正しい知識を持って恥ずかしくない大人になろう!

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最近耳を疑う様な話を何度も耳にします。

福島から非難してきた子供が、避難先の地元の子供たちと遊んでいる際に、
「放射能が伝染るからあっちいけー」と仲間はずれにされたとか、
都内に非難して来た方が、東京駅で年配の方に道を尋ねると、
「どこから来たの?」と聞かれ「福島です」と答えると、
「あんたらのおかげで放射能出されるし、停電にもなるし、本当迷惑してるよ」
と言われたそうです。

年配の方でもこれです。
子供の親も間違いなく誤った知識を持ち、
日頃子供にその様な事を言っていたのでしょう。


そもそも放射能が人体にどの様な影響を及ぼすのかご存知でしょうか?

放射能は細胞分裂の過程で遺伝子を傷つけます。
なので、細胞分裂が活発で、新陳代謝の激しい子どもや胎児に影響が大きいそうです。

で、今回特に問題になっている放射性物質は、
原子炉の廃棄物から放出される「セシウム137」「ヨウ素131」という放射性同位体。
放射性同位体というのは、同じセシウムやヨウ素でも中性子の数が異なり、
不安定なもので時間をかけながら放射線を発しながら崩壊していくものを指す。
137や131という数字は、その原子を構成する陽子と中性子の合計数にあたる。

そしてこれらの物質には半減期と言って、ある一定の期間を経ると素粒子の半分が崩壊し、
別の素粒子に変わるというものがある。

ヨウ素131の半減期は、「8.02日」であり、このヨウ素が生成されるのは、
現在停止中の福島第一原発が臨海中の時のみという。
という事は、ヨウ素131については、
既に半減期を超え基準値以下までベータ崩壊が進んでいるらしい。
という事はヨウ素が検出されたという牛乳やほうれん草は、既に無害だと言って良いワケです。

ちなみにヨウ素自体は海藻類にも含まれており、
ヨウ素は甲状腺に蓄積される性質があるそうです。
チェルノブイリ事故の際にはこの影響で甲状腺癌が3,000倍にも及んだそうです。

海藻を多く摂取する事で善玉ヨウ素が先に甲状腺に蓄積され、
悪玉ヨウ素を吸収せずに排出されるという考えもあるそうですが、
安定ヨウ素剤などの自由診療処方薬もあるそうです。
但しヨウ素過敏症の人などは服用してはならないなど、注意も必要との事。

一時、うがい薬はヨウ素が入っているから飲むと良いという誤情報もあった様ですが、
これは、胃を痛める副作用の方が危険で有害なので注意しましょう!

一方セシウム137の半減期は30.1年という長さ。
30年かけて放射線を放ち続けるわけですから恐ろしいですね・・・。


では、その放射線量はどれくらいが人体に有害で、どんな基準があるのでしょうか?


テレビや雑誌などでも良く耳にしたり、目にしていると思いますが、
放射線が人体に与える被曝の総量を「シーベルト」と言います。

1シーベルト = 1,000ミリシーベルト = 1,000,000マイクロシーベルト
1ミリシーベルト = 1,000イクロシーベルト


となります。

上部の図にもあるように、
100ミリシーベルトまでが人体に対してギリギリの境界線と思って良さそうです。

100ミリシーベルトを基準に考えて、
まず我々が日常どれくらい、どんな事で被曝しているのか知りましょう!

0.1 … 1回の胸部X線撮影
0.2 … 東京とニューヨーク間を航空機で1往復
1.2 … 1日1.5箱のタバコを吸う喫煙者と同居する人が、副流煙から受ける年間の線
1.5 … 1年間に自然環境から1人が受ける放射線の日本平均
2.4 … 1年間に自然環境から1人が受ける自然放射線の世界平均
4.0 … 1回の胃のX線撮影
6.9 … 1回のCTスキャン
7~20 … X線CTによる撮像
13~50 … 1日1.5箱のタバコを吸う喫煙者の年間の線量

※単位 ミリシーベルト

これを見ると自然に過ごしてても1.5ミリシーベルトは被曝していると分かります。
しかもタバコの放射線量が意外に恐ろしい事に気付かされます。

日本の平時で、毎時約0.05マイクロシーベルトが観測されるそうです。
4月21日に文部科学省が発表した調査結果は、
福島県で1.9、茨城県で0.12、東京都で0.07マイクロシーベルトだったそうです。
そして今回実際に東京都民がどれくらい被曝したかという推計は、66マイクロシーベルト。
日本の年間平均被曝量が1.5ミリシーベルトという事は、数パーセントにも満たない量という事。
この被爆量からの発がん確率を単純計算すると0.00033%の増加となるが、
数値が少なくてがんリスクの計算が算出できないレベルだそうです。

また、葛飾区の浄水場で1リットルあたりから、
210ベクレルのヨウ素131が検出されたと騒がれておりましたが、
仮に300ベクレルの濃度のお風呂に1日30分毎日入浴しても、
1年で0.0073ミリシーベルトほどの被曝だそうです。

これに比べたらタバコの方が200倍くらい有害ですね。
福島の方を非難したり、水やほうれん草を気にするくらいなら、
タバコを何とかすべきでは無いでしょうか!?

以上、私も専門家では無いので、雑誌やネットの受け売りになりますが、
大人がまずは正しい情報を身につけて、冷静に人間らしい行動と言動を取るようにしたいものです。
風評被害はもちろん、買い占めや、経済を停める様な愚かな行動、言動は注意しましょう。

そして福島の方々は、我々の平穏な日常を今までリスクを負って
支えてきてくれていたという事に感謝しなければならないと私は思います。

※文中、誤りがございましたらコメントよりお知らせ頂ければ幸いです。