能登です。
脚本家というのは、切ない
というのは
この役割は、みんなの輪の外にいることが多いからである。

千秋楽近くなって、座組全員が
「ダンコ勝つっ!!」
なんて盛り上がっている時に
演出や舞監さんに、遠慮がちに
「あたいはどうすりゃいいのかな?(おずおず・・・)」
聞くと
「あ、その辺にいなよ」
くらいで
仕方ないから指示された場所にいると
「水買ってきて」
とか、ひどい時は
「邪魔っ!(ドンッ!)」
ってなわけでして、何とも切ない。
で、打ち上げ終わってからしばらく、みんなが舞台から離れて日々の生活をしている時が、こちらの正念場である。

そんな訳で、わたしは今は大分忙しい。
いつも机の前で脚本を書いている。

ところで、昨夜は用事があって久し振りに池袋に出掛けた。
楽しかった、いや結構、いやマジで
先ほど述べたように、ここのところ机の前ばかりにかじりついていたので、何だかスカッとするような
大都会の空気を吸い込み
「そっかぁ、東京ってこういう街でもあったんだなぁ」
なんて当たり前のことに感心していた。

そうして、色々やっている内に、所用のなか、ある曲を教えてもらった。
何となく聞いたことのある曲名だったから
「なんか聞いたことある」
と知ったかぶりをする。
人間小さい、バカだね

そんで、次の日
つまり今朝
先ほど言ったように、脚本家はわりと今は忙しい時期である。

そんな日々だから朝起きるのは至難の業
起きたくなぃ~
こういう時に効くのは
1・甘いものを食べる
2・音楽を聴く
寝床で食べるのもなぁ・・・
というわけで
2の音楽を聴くを選択

で、何を聴こう
んで、昨夜言われた曲を聴いてみた、何の気なしに。
わりと地味な曲だな、と思って聴いていた
自分の知らない曲だった、恥ずかしい

したら
曲が終わる前に泣いていた。
何かがフィットした
何に?
気持ちに
気持ち?
んだ
気持ちってば
ん?
誰の?
おかしな自問自答をした

誰の気持ちって
これが女主人!
あの人の150年分の気持ち

もちろん歌詞の描いている世界とビアンカの世界は全然違う。
それでも、その切なさ哀しさなんかがまとまって自分の心を突いてきた。
あぁ~・・・こりゃぁ、何てのか・・・はぁ~

女主人という役はとにもかくにも人気がある。
理想の女性像というか

ただ、自分はずーっとこの役の気持ちに深入りしないようにしていた。
自分は思い込みが激しい。
一つの役への思い込みが過ぎれば芝居はバランスを失う。
??
って、そこまで考えていたのだろうか?
思い込んだっていいものは出来るだろうし・・・
ま、まぁ、取り合えずっ!今っ!いまハッキリ言えることは
何となくこの役の気持ちに深入りしないでいた。
そうして公演が終わってから、ひょんなことから役の気持ちを理解したってトコである。
それもイキナリ。

そういえば感想ツィート
兎団33「CAFE BIANCA」感想ツィートまとめ
の中にも、女主人の気持ちを書いてくれているものがあった。
すごく納得いった。

17年も付き合ってきて、全く理解していなかった自分はダメだなぁ、と思った。
ひょっとして、そんなんだからこのホンちっとも完成しなかったんじゃないの?
とも思った。

さて、本日も頑張るぞーっ‼️・・・って、何時やねーん‼️


昨日、あたいが知ったかぶりした曲は
「化粧」
詞・曲:中島みゆき
です。

強引な引っ張りしてスミマセン。