演劇に一筋オタクが、ついに演劇とあんまり関係ない推しを見つけた。
そこでひとつ、所信表明を。
初めに言っておくと、別に演劇オタクを降りるわけではない、断じてない。
むしろこれは、どうすれば健全に演劇を好きでいられるだろう?みたいな、そういう話の上にある。
人生に軸があって、その上で楽しく幸せに誰かを推す、ということを考えたオタクの話。
新しい推しの名を、沢村玲と言います。
-contents- ※飛ばない
1.推しについて(導入) 1500字くらい
-第一印象
-きっかけ
-どんな人?
2.推しへの向き合い方(概念的な本編) 2500字くらい
-雑食オタクのくせに、なぜ突然改まって?
-演劇一筋は幸せで、幸せすぎて苦しかった
-人生には演劇以外も必要かも
-新しい推し活のルール
3.推しがいる人生って楽しい(補足) 2000字くらい
-推す覚悟
-覚悟が決まったのは「日常生活が見えるから」
1.推しについて(導入)
沢村玲さんは、スターダストプロモーション所属の俳優であり、ONE N’ ONLY(通称ワンエン)のメンバー。
お顔はとりあえず手元にあったコラボトレカをカバー画像にしたから見ておいてください。
ワンエンについては、南米でバズってTikTokのフォロワーが580万人いる人たちですと言ったら通じるかもしれない。
ここはグループの紹介をする場ではないので布教は有識者にお任せする。
第一印象
出会った瞬間恋に落ちた!みたいなことは全然ない。
ぼちぼちEBiDAN(スタダ所属の9グループ)皆追っていたので普通に存在は知っていた。グループのYouTubeもたまに流れてきたら見ていた。
ワンエンは元々別メンバーが気になって眺めていただけで、玲くんの印象は「強めのオタクがひとりいるなあ」だった。
ワンちゃん(ワンエンのYouTubeチャンネルのひとつ)の玲くん、本当にわかりやすいオタクなので……オタクの良いところも悪いところも全部出ている人ですごいと思う(褒めてる)。
玲くんが出てたドラマも元々見ていて、その時の役はものすごく好きだった記憶がある。
でもまあ、普通にいいなぁこの人、くらい。
きっかけ
急に注目するようになったのは、バラエティからだ。
EBiDAN全員出演で、ゆるっと沢山好きな人がいるので毎週楽しく見ている『DAN!DAN!EBiDAN』(通称ダンエビ)。
デビュー前の後輩たちがやってきてお悩み相談するという回で、
撮れ高要員の役割を果たしつつ、ちゃんと真面目な答えも交えつつ、最強可愛い、という天才アイドルムーブをした玲くんを見て、
今までそんなに関心を示していなかったのが嘘のように沼落ちした。
バラエティの面白さなんて言葉で説明しても伝わらないから、U-NEXTで見てください↓
※該当回は#12
サムネにもなっている、胡散臭いぶりっ子の愉快なルダハート玲くんを見て、「何この人可愛い〜〜〜!?!?好きwww」と思ってから、
そこまでの全ダンエビとワンちゃんを見直すまでノータイム。
シームレスに、放送中の主演ドラマ視聴。パフォーマンスやライブ映像も見られる限り見た。
この辺りのスピード感は、散々新規ハイと出戻りを繰り返してきた雑食だから任せてほしい。
どんな人?
爆イケお兄さんも儚げ美人も王子様もちゃんと可愛い女装も、私の欲しいアイドルは全部詰まっている。
比較的常識あるのにあまり発揮しないタイプの常識人で、ボケ倒すツッコミで、煽り力に定評があってクソうぜえガキの様相を呈す最年長(でもちゃんとグループの兄らしい時もある)、もう面白くて可愛くて仕方ない。
あと、地声の音域が広くてちょっと鼻にかかる声が大好き。低音イケボでも高く響く声でもどっちも超好み。歌声も甘ったるくて好き。沢村玲が声を発するだけでときめくことができる。
ビジュアルも好きだけど、私は「顔が好きだから推し」というより「推しだから顔も好き」タイプなので今のところ何を見ても騒げる。肌が綺麗で丸みがあるふわふわのイケメン。
一旦好きになると全部可愛い全部かっこいい全部恋。
そんな感じの人です。しらんけど。(雑)
そして分かりやすく新規ハイ馬鹿騒ぎをしているのが、この2週間くらいのなかのです。
皆さんTLうるさくしてごめんなさい。
2.推しへの向き合い方(概念的な本編)
雑食オタクのくせに、なぜ突然改まって?
新しい推しが出来たとはいえ、別にこんな感じで騒げる推しにはこれまでもたくさん出会ってきた。
ここ5年くらいは、唯一無二の自担とその他たくさんの推したち、というスタイルを採用してきたので、
ダンスや演技が好きで現場行けたら行く、みたいなモチベの推しは両手で足りないくらいいたし、
茶の間だけど動画などを頻繁に見て騒いでいる推しもさらに両手で足りないくらい。節操がない。
なんでも軽率に好きになるから、いちいち好きになる度に沼落ちブログなんて書いてたらキリがない。
ではなぜ、今回に限って改まってこんなものを書いているのかというと、ひとえにタイミングの問題である。
正直、別に玲くんが特別どタイプで運命、とか思っちゃいないのだ。
誰でもよかったとか言うと玲くんガチ勢に怒られそうだが、まあ、 ……誰でもよかった。(怒られろ)
正確には、
好きになっても私のこれまでの人生に何も役立たなければ、誰でもよかった。
なにそれって感じだと思うので、ここから、ちょっと前提の話をする。
演劇一筋は幸せで、幸せすぎて苦しかった
昨年末くらいにこんな文章を書いた。
要約すると、
唯一無二の自担に全てを捧げたい、だってそれが一番確実な幸せだから。本当は愛も夢も全部自担に繋がってほしい。だけどそれは実現不可能。それなら自担と私の人生に演劇を媒介させちゃって、演劇を愛して演劇に夢を見たら、現実的にギリ可能なのでは?そうやって生きてたら気付いたら演劇に全てを捧げる人になっていた。
みたいな話だ。(要約とは?)
それから1年弱、相変わらず演劇が仕事で趣味で生活の一部、大好きなものに頭を溶かしきって生きてきた。
とても楽しかった。仕事も残業も自主的にやりたいことをやって、休みでも観劇したり勉強したり。私のほぼ全部だ。全部好きなことしてて幸せじゃないわけない。
毎日笑うことも怒ることも泣くことも、だいたい何かしら演劇に関係があって、ほとんど無駄がなかった。
一見本当に「全部捧げる」生活が成立しているようにも見えた。
だけどちょっとインフレを起こしたらしい。
毎日幸せすぎて馬鹿になると、全部投げ出したくなることがある。
これ以上幸せになれないから、今死んだら幸せだから、死にたい。
まあ冷静に考えると、日々前向きな刺激=ストレスに晒され続けて精神的に疲れたという話なのだろうが、
過眠と不眠を繰り返して、ノリと勢いの変な散財が増え、プライベートの連絡に返信出来なくなった。よくどこか知らないところへ逃げた。それでも仕事と観劇は中毒性があるから、めちゃくちゃ投げ出したいのに逃れられなかった。
手持ちのものどれをピックアップしても大好きで愛おしいのに、全部くっついていて切り離せなくて、まとめて見ると全て私が持つべきものではないように思えた。
幸せを追求するのも、何かを愛するのも難しい。
私は少なくとも、人生全部をひとつのことに捧げ続けて上手くいくほどの処理能力を持っていなかった。
幸福なので手放したくはないけれど、たぶんここらで手放さないと、私死ぬんだろうなと感じた。
人生には演劇以外も必要かも
それでようやく、全部捧げるのやめにしよう、と思い始めた。
演劇は好き、自担ももちろん好き、でもそれ以外の領域をちゃんと人生に確立させないとダメだなと。
今までは人生の全部が、推しをくぐって仕事に吸収されて、仕事として演劇に還元されていることになっていた。
仕事の内容的に、舞台俳優や音楽を好きになればなるほど、ライブや観劇に行けば行くほど全部活かせる。だから推し活は半分仕事。節操なしの雑食なのも半分仕事を想定した勉強で、実利ベース。
そうして一石二鳥になることしかできなかった。それがいちばん人生コスパ良くて最良の選択肢だと思ったから、仕事と趣味の境目がない生活を選んできて、それでずっと幸せに生きていられると信じていた。
でもそうじゃなかった。幸せだけど全然サステナブルじゃなかった。やめなきゃいけない。コスパとかクソ。無駄こそ余白こそ人生だろ。
あと、演劇があまりにも「続いていく生活」と親和性が低すぎる。演劇を愛し続けたいなら、一筋になるんじゃなくて、上手く折り合いをつけないと。そんな天才じゃないんだから。
だから、「仕事に役に立たなくて、演劇にも自担にもあんまり深い結び付きがなくて、ライブ以外をメインに楽しめる人」を一人決めて、
私の人生になんら関係のない推しとして消費させていただくことにした。
そして、その人を健全に余白がある生活の基盤にして、私の人生から追い出されないようにちゃんと大切にしていこうと思う。
新しい推し活のルール
前置きの説明が長くなってしまったけど、そういうわけで、玲くんは健全な人生を歩むために「使われる推し」だ。
好きになっても、私のこれまで選んできたような人生には一切得にならない。そういう人だからこそ境界線として機能するかなと。
そして、何の得もしないことが、幸せに溺れないために必要かと。
健全に演劇を好きでい続けるためのエネルギー/手段として推す、という意味では、これまでのいいとこ取り雑食の推したちと同じなんだけど、
敢えて上っ面だけさらって踏み込まず傷つかないようにしようみたいな消費ではなく、きっちり味わって食事する方が栄養にもなるでしょ、みたいな感じ。
そこで、
余計なことを考えず、あくまでも対になる軸として、負担にはならないように楽しむことを目的として、
とりあえずルールを下記のように定めてみた。
ルール1 何もなければ期限は1年半
ルール2 沢村玲が可愛い/かっこいいと思う毎に、自分の生活を大切にできるようなことに時間を使う
ルール3 その他は自由に無理せず
ルール4 実在人物を、私の生活を良くする道具のように都合良く使うことになるので、同担の存在しない空間で騒ぐ
状況によっては変えていくけどとりあえずこれで。
こんなにぐだぐだとねちっこくオタクしてる人もなかなか少数派なんじゃないかと思うけど、
色々考えすぎてしまうタイプなのはどうしようもないし、それでもオタクを辞められない生き物だし。
それなら考えすぎる前に想定して元気に生きていく対策が大事なんじゃないか、というのがなかの流の解だ。
3. 推しがいる人生って楽しい(補足)
推す覚悟
推しって薬みたいなものだから、容量用法さえ守ればただ純粋に楽しいはずだ。
でも私はその容量用法を守るのが苦手なので、推せばいつかは苦しくなるという前提で、
誰か新しく推しを増やす時はいつも「この人に不幸にされる覚悟ある?」と考える。
もちろん普通はそんな覚悟出来ず、過去にYESと言えたのはASTROビニだけだったのだけど亡くなってしまったので、結局自担は5年間唯一無二のままだった。
そこで、今回は考え方を変えて「この人と一緒になら、幸せになる努力できますか!?」にしてみた。
「この人になら不幸にされてもいい」人って、結局不幸になっても甘んじて受け入れてしまうので、最終的には幸せになれないパターンなのだ。そこまで含めての選択なわけだけども。
だからそんな覚悟できない方がいいのかもしれないけど、逆に幸せになる覚悟ってもっと難しいと思うから、結局楽な方に逃げて「不幸にされてもいい」を探してしまう。
幸せになる覚悟って、絶対にどこかでは訪れる苦しさを乗り越えるという宣言だからね。受身では不可能な時点で、推し活とかとは相性が悪い概念な気がする。
それでも今回はめーっちゃ考えた結果その問いにYESを出せた。私にとってけっこう大きな転換点だ。
自担ひとりと推しひとりの二軸なら頑張れる気がする。今のところ。
上手くいくか分からないけど、まだ色々試しながら幸せになるために生きてみようと思えているので一旦は成功とする。
そう思えたきっかけのエピソードを、初心に帰りたい時用に残しておく。
覚悟が決まったのは「日常生活が見えるから」
玲くんの趣味のひとつに「料理」がある。
(最近消えちゃったけど、インライでお料理配信もして割とたくさんオタクにお料理姿を見せてくれていた)
私は働き始めてからはほとんど外食とnosh(冷凍弁当)(コスパ◎)で生きていて、買い物/料理/洗い物の時間を全部睡眠にあてることでなんとか限界社会人生活を回していたのだが、
これを見たおかげで久々に自炊欲が出てきて、先日、1年ぶりくらいに料理をした。
その時、自分でご飯作って自分で食べるのってこんなに幸せだったっけ………と感動したのだ。
食事って栄養補給だと思うと作業になるし、
外食ばかりだと、味わったとしても美味しいな〜で終わってしまうけど、
自分で作ると「あの調味料上手く仕事してくれてる!嬉しい!」「次は煮詰める時間もう少し伸ばそうかな」などと解像度の高い感想が生まれるのだった。そうだった。
本当に久しぶりに思い出した。
コロナ禍辺りもずっと自炊してたけど、タスクになってしまっていたからあんまり味とか考えてなかったし。
玲くんが、こうすれば美味しいって話しながら、綺麗な包丁さばきで作ってくれたからこそ、思い出せたのだ。そうだわ料理って楽しいもんだったわ、と。
佐野飯(佐野勇斗がインライで、大丈夫か?みたいな行き当たりばったり料理を作る恒例行事)とかのエンタメ配信とは対照的に、
玲くんのお料理動画は日常の切り抜きという感じが強い。
それもあって、日常生活って楽しめるよな、大事だよな、的なすごく当たり前のことを、久しぶりに実感できたのだと思う。
舞台やアイドルばかり追いかけてステージの上ばかり見ていたから、日常をどこかで忘れてきてしまっていた。
原くんもめちゃくちゃ生活感あるアイドルだけど、それをエンタメにしてお届けしてくれる人だから、あんまりそのままの日常感はないよね。佐野さんと同じ。まあ原くんの場合日常が陽キャすぎ特殊すぎて私の日常と遠いっていうのも理由かもしれないけど。
コーティングされた生活しか見せないアイドルという仕事の中で「日常生活」を感じさせることが出来る人って、実は特殊なのかもしれない。
そういう意味で玲くんはすごい。今の私が必要としている人で、この人がいれば頑張って幸せになれる、と思えた理由だ。
あと、玲くんは多趣味多分野オタクなのだが、ビジネスオタクじゃないところがすごくいい。
料理もそうだけど、野球とか車とかもお好きで、趣味同士絶妙に関係がなくて、趣味関連でお仕事もしてはいるのだがメインでキャラ付けするほどでもない。本当にマジで関係ないところで色々語り出して全部綺麗にカットされている(オタクの悪いとこ出てて好き)。
それを見ていると、私も別に一筋で生きていかなくていいよな、趣味は趣味で仕事は仕事だし、多少繋がるとしても独立した領域は必要、っていう風に何となく思考が向きやすなる。
すぐ推しの影響受けて推しのこと肯定するから。そのくらいの距離感じゃないとオタクって視野狭窄に陥るよね、多趣味いいね〜〜みたいになる。
これも玲くんが推しなら大丈夫だと思えた理由のひとつ。
そんなこんなで、私に「仕事や生きがいと関係ない部分での日常」をくれた玲くんだったから、
頑張って幸せになるぞ、と思えている。
推しがいる人生って苦しいよね、でも不幸になってもいいくらい大好きで、抱えきれないくらい幸せで死にたいんだよね。
じゃなくて、
推しがいる生活、楽しいよね〜
ってふわふわ生きていける人に、でもその中に強さの根拠とか誠実さがある人に、なります。
おわり
さあこれから1年半、玲くん、よろしく頼みますよ!!