原稿提出して、次の原稿に取り掛かる前に、『ステキな金縛り』を観た。
笑いと涙は近い場所にある――それを改めて認識した映画だった。幽霊が見える人と見えない人のルールづけが明確で、幽霊は息を吹きかけることができるというルールを『笑い』へと転がし、それを『涙』へと転化していく。
ハーモニカ―とアルプス一万尺、フランク・キャプラの使い方が唸るほど上手い。
僕は脚本家として物語を鑑賞するので、感動する前に、その巧妙な脚本に思わず圧倒されてしまった。
笑いを引き起こすには、緻密さと同時に繰り返しが重要なポイントになるのだが、タクシー運転手の生瀬さんの最後の法廷でのスカシ、中井貴一さんが最後に何度も『勝ち負けじゃない』と言うのとか、細部もホント練り上げられた脚本だった。
どの映画を観るかで迷ったが、観てよかった。
さて、とある映画から一旦、とあるドラマの原稿に移る。細部を練り上げながら、書いて行こう。