http://news.ameba.jp/hl/2010/02/56397.html
この記事を読んでいて、高校時代のちょっとした武勇伝を思い出した。
高校一年生の6月頃、国語の授業中だった。
僕は一番後ろの窓側の席で、週刊少年ジャンプを読んでいた。ジャンプを読み終わり、腹が減ってきたので、早弁でもしようかと思ったときだった。
教室中にぷうっというオナラの音が響き渡った。
その音は僕の右隣に座っている女の子から聞こえた。彼女はサッと血の気が引いたように俯いた。
教室中が一瞬固まり、僕の前に座っていた男子生徒が何人か振り返った。
その時、僕は咄嗟に自分がオナラをしてしまったように振る舞い、「すみません。僕です。あの、窓開けますから」とヘラヘラと笑ってみせた。
教室内がドッと沸いた。
その時はそれで終わった。
僕の右隣に座っている彼女とは、それまでほとんど喋ったことがなかったし、そういうことがあっても彼女から何か話しかけてくることもなかった。
そしてしばらくして中間テストを迎えた。
あの頃、僕は自慢ではないが、まともに勉強した記憶がない。勉強以外のあれこれが楽しかった時期だ。特に苦手だったのは数学だ。
案の定、数学の試験用紙を前にして、さっぱり答えが分からず、諦めてぼんやりしていた。
すると、試験終了10分前ぐらいだろうか、右隣の女の子がスッと自分の答案用紙を僕が見えるように寄せているのに気づいた。
どういうことだろうと思っていると、答案用紙にこう記されていた。
「この前はありがとう」
目が合うと、彼女が恥ずかしそうに少し笑った。
僕はありがたく、彼女が考えた答えを拝借させてもらった。
それからが彼女の素敵なところなんだけど、別の科目でも僕はまったく答えが分からず難儀して、助けてくれないかなと彼女に視線を送った。
すると答案用紙を裏返しにして、とある文章を見せられた。そこには「ちゃんと自分で勉強して!」と記されていた。
僕が苦笑すると、彼女も小さく笑って見せた。
会議中に放屁してしまったジェシカ・シンプソン。周りはどういう対応を取ったんだろうか。
ふいに昔を思い出した記事でした。