本日は平日の為、有休をとっての観劇です(*´ω`*)
地下でも(シアター・ドラマシティ)気になる労働者のスト舞台があったんですが、私は今日もビリーでした(笑)
席は1階席後方のセンターブロック
日替わりキャスト
ビリー 山城力
お父さん 吉田鋼太郎
ウィルキンソン先生 島田歌穂
おばあちゃん 根岸季衣
トニー 藤岡正明
オールダー・ビリー 栗山廉
マイケル 古賀瑠
デビー 香好
バレエガールズ チームアッシントン
トールボーイ 小溝凪
スモールボーイ 菊井凛人
本日のビリーは、山城力君。
当初は4人発表だったキャストから努力の末、見事5人目のビリーとして選ばれた男の子です。
「ビリーになりたい!」と両親を説得して、父の転勤先のシンガポールから単身帰国してオーディションを受けたんだとか
実はビリー・エリオットのWOWOW特番を見て、私が一番ビリーとして観てみたかったのはこの山城力君でした。
ダンス経験等は全くなく、すべてが初めての中で掴んだビリー役。
(ヤングシンバのオーディションは受けたことあるみたいですが)
ビリー役の為に両親を説得した話とか、オーディションからダンスにどんどんのめり込む姿がリアルビリーそのもので興味が沸いたんですよね
力ビリーは笑顔も多くて、表情豊かなビリーでした。
とてもよく通る声で、セリフも聞き取りやすかったです
ダンスも「ホントに今まで未経験なの??」と驚くくらい上手で、特にバレエの回転が凄く綺麗なんですダンスシーンは、よく未経験からここまで他のビリーに追いついたなぁ~と思うと見ているだけで泣けました(笑)
セリフの最中にアドリブで笑っちゃったり、涙を拭うシーンもあって、最後まで自分の内面をさらけ出した全力のビリーが素晴らしかったです。
そして自分のセリフだけじゃなくて、他の方のセリフを聞きながらしっかりと反応を見せていたのも印象深いです
ダンスを父親に反対された後に『バレエなんてどうせ初めからやりたくなかったし』と先生に強がって怒るシーンのお芝居がとっても上手でした。
本当は今日が力ビリーの千穐楽でしたが、諸事情により出演者の変更があったのでラストは11月3日になりましたね。最後まで頑張ってください
力君は芸能関係に興味があるようなので、この舞台が終わってもミュージカルの世界に残ってくれたら嬉しいです
お父さん役の吉田鋼太郎さん。
益岡さんよりも方言バリバリな田舎の父ちゃんで・・・恐い(笑)
恐いけど益岡さんよりも強面父ちゃんな分、トニーとの最初の衝突シーンで思いっきり怒れないのが余計切なく感じました。
トニーはあの時きっと本気で怒って、自分を殴ってでも引きずってでも父には止めてほしかったんですよね。
本気で叱り飛ばしてくれていたなら、最終的には不貞腐れたって行かなかったんじゃないかなぁ、と。
そうした反発がトニーの一種の甘えのようにも感じるし、「昔の強い父に戻って欲しい」という祈りでもあったのかもしれません。
多分一番には「自分は真剣にこの町の事を考えているのに、中途半端にヘラヘラ注意するな!」っていう反抗期のような気持ちも強かったのだと思います
でも「お袋が死んでから親父はただの粗大ゴミ」だとトニーに言われても強く言えないお父さん
吉田パパはここでいったん強い表情になってトニーをにらみますが、それでも殴れずに手を引っ込めてしまいます。
散々挑発されて思わずトニーを殴っても、やっぱり後悔した顔になって結局息子も止められなくって・・・。
このシーンの吉田パパの表情がグッときます。
二幕の歌は終始ひっそりと歌う益岡パパと、酔っ払い全開で割と豪快に歌うのに、最後にシュンとして泣いちゃう吉田パパの違いも好きです。
そして、ここで父ちゃんを気遣って、あえて明るい雰囲気で歌い出す力ビリーも好きでした(笑)
『俺の息子がまさかこんなことになんて思いもせんかった・・・』と言う時の誇らしそうな吉田パパ、そこからの男性ダンサーへの無駄な挑発?対抗?のアドリブシーンも笑えました
ウィルキンソン先生役の島田歌穂さん。
初見でしたが、ビリーへの愛情が伝わって来るとっても優しい先生でした(´∀`)
イメージとしては超個性的な変わった先生に見えますね(笑)
ビリーが初めて才能の片鱗を見せた時に、島田ウィルキンソン先生が口角をわずかに上げて笑ったんですが、その「凄いのを見つけちゃった・・・」という演技
ビリー父に説得する姿も良かったです。最後も笑顔で駆け寄りたいのをグッとこらえて優しく突き放す・・・ビリーの心に寄り添う姿は本当にお母ちゃんみたいでした
おばあちゃん役の根岸季衣さん。
痴呆症が進んでいる設定ですが、3回観るとそこまで痴呆の進んでいない、しっかりしたおばあちゃんに見えてきました(笑)
ミートパイを引き出しに隠してニッ!と笑うおばあちゃん可愛すぎます
トニー役の藤岡正明さん。
父の事を尊敬していて、仕事にも誇りを持っているのが伝わるトニーです。
ストを中止して一人ビリーの為に炭鉱に向かう父に猛反対する仲間達の為にも、ストはこの街全体の問題だと怒って『われらの誇り、教えてくれたのは親父だろ・・・』と泣きながら父を説得する熱い姿
時代背景を考えたらトニーも決して悪くはないんですよね・・・。
意外と中河内トニーよりも子供っぽさが強いんですが、藤岡トニーは母親が亡くなってからすっかり老いてしまった父の分まで、家族や周りをしっかりと引っ張って行きたかったんだと思うんです。
そこを考えるとツライ
ビリーに『踊ってみせろ』と迫る姿はめちゃくちゃ恐いんですが最後にビリーを送り出すシーンで何か言いたそうに去るのも男らしくてカッコいいトニーでした。
マイケル役の古賀瑠君。
やっぱり女装が普通に似合っている・・・(笑)
この日が千穐楽だったようですが、特に前回と変わったこともなくビリーと楽しそうに踊っていました。
そして3回目の観劇で、シューズを履く競争シーンが日によって勝つ方が違うという事にようやく気付いた私・・・
あれは役ではなくて本気で競争していたんですね今日は力ビリーが勝っていましたが、その後に瑠マイケルが
『安心してください履いていますよ』
といきなり言い放ったので、力ビリーは素で笑い声をあげていてそこも面白かったです(笑)
オールダービリーの栗山廉さん。
今回初見でしたが、背も高くてバレエのシーンの踊りがとても綺麗でした。
今日組んだ力ビリーがバレエ未経験の子だったからか、たまにシンクロするシーンがズレたりしたんですがキッチリ合わせていく踊りがとても印象的でした。
そして、栗山さんは最後の男性バレエダンサーの役はしないんですね??
大貫さんもしていたので、てっきり栗山さんも笑わせに来るのかと思っていたら違う方だったような・・・。
今日もカーテンコールのダンスが凄く盛り上がりました♪
元々は瑠君だけじゃなくて力君も千穐楽となるはずだったので、関係者も多かったんでしょうか?平日にも関わらず一幕も二幕も大歓声でした
最後に幕が下りる直前に瑠君と力君が「せーの」と声を合わせて、「ありがとうございました!」とお辞儀までしていて、ほのぼのです。きっとW卒業の為に打ち合わせしていたんでしょうね
私はカーテンコールでバレエの恰好をしたパパとトニーとビリーの3人で出てきて踊るシーンが一番好きなので、今日もちょっと恥ずかしそうに踊る大人二人を堪能してきました。
初めて見た吉田パパの姿は本当に可愛かったです
そういえば。
子役たちは今回「無理にビリーになろうとしなくていいよ、君のままでいて」とあまりその辺りの細かな演技指導は無かったようですが、大人のキャスト陣も同じだったんですね。
Wキャストそれぞれ違いがあって、セリフを言う間や、立ち位置も違うので、個人の解釈で役を見られることが凄く楽しかったです。
夢を見るって良いなぁ・・・・と改めて思ったのは、きっと自分が大人になってしまったからなんだろうな
とどこかで感じた観劇でした(笑)
大人になってからの方が沁みる舞台だと思います