昨日の長雨はどこへやら、今日の快晴はもう真夏のようでありながら容赦なく照りつけていた。


 右肩が疼くかもしれないと、車のエアコン無しでほんの数km移動したのであるが、帰宅後に早起きの疲れと相俟って頭痛までしてきたものである。


 昼寝のあと、夕方経口補水液を渋々口にすると少し和らいできたことから、ごく軽い熱中状態に陥っていたのかもしれない。


 しかし、腕肩の痛みにこれだけ一日支配されるとページを捲るのが億劫になるのだから堪らないものがある。



 さてわたし達は、この晴雨の起伏が大きい季節を鬱陶しいと感じるものであるが、アーダルベルト・シュティフターの「みかげ石」という作品集の「石灰石」という話の一節に触れると、それも自然が人間の営みをもたらすものであることが、厳か且つ森閑とした響きで、自然と人間そのものを讃えるかの如く書かれている。


 確かに近年異常気象が多くなっている気がするが、それはどちらかというと、文明が発達するその一方で自然に馴染まなくなったわたし達人間そのものが、自然界に穴を開ける一端となっているのかもしれない。