今朝は久しぶりに宮沢賢治先生の作品を嗜んでみようと、ちくま文庫の「宮沢賢治全集6」を棚から引き出してみた。
この全集5と6は、作者の小品のうちでも聞き齧りのあるようでないメジャーマイナーな作品群であり、私はそれに心惹かれるものがあって、取り揃えているものである。
この全集は裏表紙に収録作品名がすべてところ狭しと記載されているのであるが、まず久しぶりの宇宙哲学体験に「学者アラムハラドの見た着物」という何か意味深に思える作品を引いてみた。
多分、宮沢賢治先生に関心を寄せてないと、ずっと知らないまま終わりそうな小品ではないだろうか。
宮沢賢治先生の作品に時折あるのだが、こちらの作品も途中原稿が所在不明で「未完」のまま終わっているため、学者のアラムハラドの意識中にある着物の光景が何か分からないままなのである。
ただ、短い作品ながらも自然の摂理と人間の求めるべき真理という普遍的なものを感じ得るため、時代を超えて私たち人間は常日頃どうあるべきかを説かれている気がする。
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