昨晩、たまたま家族がそれぞれ不在(厳密にいうと外出や睡眠)の間、時間差で夕飯を頂いていたところ、突然食べ物で喉が詰まった。
お正月にお餅が喉に詰まって倒れる人はこんな苦しみだろうなと考えながら、数十分間にも感じられた無言の格闘により、二日酔いで苦しい時(飲み会も久しく無いので、その機会も無いが)に使う強引な手段で九死に一生を得たが、後に心配してくれた妻と、食べ物はよく噛もう・どうしても食べられないものは無理に飲み込まず、除けておこうという話になった。(未だに少しつかえが残っているのが…)
閑話休題、前述の騒動が収まった後、読書関連のインスグラムを閲覧すると、たまたま私が持っていた山川方夫の小品集「親しい友人たち」に触れているポストがあった。
実はこの「夏の葬列」は以前から読みたかったもので、一時期上図のものを購入しようかと迷っていたもので、自分の持っていた本に収録されていたのはつゆ知らず、今になってやっと気付いたものである。
あらゆる意味で喉のつかえが取れたので、早速通読したところ、たった数頁ながらずっと付き纏う暗澹たる罪の意識を感じられる圧巻の名作であった。
よくよく考えると、この作品そのものへの既視感がありながら思い出せないが、学生時代に学校の教科書に載っていた⁉のかもしれない。
多分また読み返すこともあるかと思うそれぐらいインパクトの強い作品である。
恐らく喉づまり騒動がなければ、「夏の葬列」の存在に気付くのがもっと先であったことであろう。