童話には大人でも考えさせられるような教訓が秘められているとつくづく思っている。


 以前ほるぷ出版の復刻版として揃えた小川未明の童話集「赤い蝋燭と人魚」もその例外ではない。

  

 

 子供たちへの読み聞かせにも重宝するこの一冊のうち、私が一番に読んで最も印象に残っているのが「時計のない村」である。




 最近は短篇を読めどその内容が記憶に残っていないことがほとんどであるが(これでは困るのだが…)、この一作は珍しく頭に残っている。



 ある時計のない村に、二人の金持ちが導入した二人の時計が村全体のいさかいの原因を引き起こすというものであるが、現実社会でもありがちな「結局元通りが一番」というところに落ち着くものである。


 しがないサラリーマンの私は、つくづくこの話に共感するのである。


 もう少し頑張れば読書ノートが出来上がりそうだ。


と…早起きして、こんなことばかりやっている。