ちょうど13年前、私がネットワークデモクラシーフォーラムに参加していた頃、諫早湾が閉め切られました
干拓反対のため、新型インフルエンザ学習帳のように
一生懸命に勉強し、ネット上に意見を書き込みました。
そこで・・・、
今日は、堤防道路の上から・・・
ここは、あのギロチン干拓です・・・
諫早湾干拓は、絶対に行うべきではありませんでした。
干拓後、周辺の地域では、風向きでドブのような腐敗臭が漂いました。
沢山の生物が死滅したからです。
日本古来の干拓は、地先干拓といって、古い堤防が沈下して痛んできたら沖合いに再び新たな堤防を造成して、再び干拓を行い新田を造る・・・ということを繰り返し、干拓地を維持管理してきました。
これが先人達の知恵です。
ご先祖のうさきち爺様は、明治時代に資金を提供して、頓挫していた諫早湾の地先干拓を援助したことがあります。私は、この地先干拓地の堤防に立ち、愚かな諫早湾干拓を眺めます。
諫早湾干拓以前は、諫早湾には「真っ黒い潟土」が拡がっていました。
微生物が沢山繁殖して、こういう色をしていたのです。
ギロチン干拓の後、大堤防の外でも、諫早湾の景色は一変しています。
海岸線一帯が「黒から茶色」に変色したのです。恐ろしい変化でした。
諫早湾深部の干潟は、微生物が繁殖し、海生生物の幼生や稚魚の「ゆりかご」だったのです
この干潟には海の浄化作用がありました。
それなのに、知恵無き大干拓が、この海の浄化作用を破壊したのです。
13年前も、一生懸命に訴えたのに・・・、無駄でした。
これが潮受堤防(外堤防)です。
下が、この調整池側の写真です。川側なので淡水です。
生活用水を含む川の水が淀んでしまうため、水は濁っていて飲み水には使えません。
一方、下の写真の海側は海水ですから、海の色をしています。
曇り空だったので、色の違いが判りにくいのですが
このように調整池側の環境が悪化したため、あれほど飛来していた渡り鳥も、殆ど見かけなくなりました・・・。
また、13年前の工事の時に、堤防の土砂を採取するため諫早湾の中央を掘削したため、
削った窪地にヘドロが溜まり酸欠化してしまい、海側でもタイラギ貝などの海生生物が死滅してしまっています。
しかし、自然の回復力には、計り知れない力があります。
次第に潮受堤防の外側に土砂が堆積してきて、今やっと環境が回復しつつあります。
最近では、死滅していたタイラギ貝の稚貝が育つようになってきました。
それなのに、今、潮受堤防を開門調査してしまうと・・・
堤防の長さに対して排水門が小さすぎるため、排水門の周辺で強い潮流が生まれてしまいます。
そして、調整池のヘドロを海側に多量に排出し、
折角、堆積してきた干潟を、再び削り取り破壊する結果になるはずです。
オランダで行われた干潟再生のように、堤防自体を撤去しないと諫早湾の再生は無いのです。
また、政治が過ちを犯すのでしょう・・・
13年前、住民の真の声は届かず、
前知事や国会議員の親族が諫早湾干拓地内に営農会社を設立しています。
また、近隣住民の声は届きません。
地元の声を集めるべき民主党の地元国会議員たちは・・・、
まったく姿を現しません・・・。
前回選挙でマドンナとなった市民派のはずが・・・、
今や・・・、小沢チルドレンに過ぎません。
あなたたちは、何のために国会議員になったのでしょう?
小沢さんのためですか?
今こそ! マスコミに出演すべきです。
今こそ! 諫早湾の真実を国政に届けるべきである・・・・・はずです。
安易に開門してはいけません・・・、やるなら潮受堤防の撤去です。
ただし、また建設業者が喜びますし、また十数年間、自然を破壊する覚悟も必要です。
きっとまた、無駄ですけど・・・、私の声を残しておきます。