今、中高またいで三学年教えている。専門科目の楽しさを教えたい、というのはもちろんある。教えたときに、わかった!と目を輝かせられると涙が出そうになる。
しかし、私は、学校に楽しく通えていればいいんじゃないか、それだけで幸せなんじゃないか、と考えている。だから、どちらかといえば、留年さえしなければ成績が悪かろうがなんだろうが別に良い、と思う側なのだ。
まぁ、こんな私でも生徒に伝えたいことはある。それは、本当の優しさについて、だ。正直言うと、かくゆう私も分かりきっていないところがある。分かりきっていないことを伝えようなんて、無茶な気もするが、そのうち確立できるだろうと安易に構えているから、我ながら大したものである。
では、本当の優しさとはなんなのか。例えば、Aさんの隣の席のBくんがノートを忘れて困っていたとする。Aさんはルーズリーフを持っている。Bくんは授業始まってからも何もできず、ただただ教科書をめくっている。AさんがBくんにルーズリーフをあげたら、BくんはAさんのことを優しいクラスメイトと思ってくれるだろう。しかし、それは違うのだ。また、Bくんはノートを忘れるに違いない。Bくんは一度先生に怒られるか、友だちに頭を下げて紙をもらうか、何かしらの恥ずかしさの代償と引き換えに紙をゲットしなければいけないのだ。そうなることによって、次回からはノートを忘れないように気をつけるだろう。だからAさんにはそういうことも含めてBくんに接してもらいたい。
特に日本は本音と建て前の社会であり、表面上だけでも仲良く、を美徳とする一面がある。そういった社会の水面下でもつれ合うのは当たり前であり、だからこそブラック企業なんかが生まれてしまうのである。正しいことを正しいと言って、潰されない、嫌われない、そんな世の中になってほしい。そして、たとえ嫌われようとも負けない根気を育んでもらいたいと願っている。
