軍師官兵衛:第3回 命の使い道 第4幕 | ♪ DEAR MY LIFE ♪

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★★第1場 御着城での囲碁遊び ★★★★★★
官兵衛父=職隆(もとたか)と、小寺の殿様(=鶴太郎)が碁をうってます。
これって、前回の続きになってますね。
(官兵衛が殿様に勝って、ウハウハしてるシーン。w)

戦争や領土運営を話し合う会議も重要ですが、
こうした、上司との何気ないコミュニケーションも大切だおね~
~で、ちゃんと負けてあげてる職隆。(*^ー^)ノ

最初からあからさまに負けるようじゃ、
かえって、殿様の気分を害しちゃいますからね、
分かるか分からない程度に負ける。

実は、わざと負けてるのは殿様も分かってるわけですが、
ここら辺りが、あ・うんの呼吸というところで、
職隆の、人柄をよくあらわしています。



この二人、別に囲碁の腕を上げる為にやってるわけじゃなく、
互いに話しのネタをふりつつ、雑談に興じているわけですが、
話題は、バテレンが持ち込んだ「鉄砲」という武器の買いつけ。

堺まで仕事を頼まれた職隆でしたが、
その役目を官兵衛に託してはどうか?と。

まあ、おたつの死を乗り越える為の気分転換にもなるし、
可愛い子には旅をさせよ~てな具合に、
広い世界を見せておくのも一興と思ったんでしょう。

★★第2場 今のお前は我が家の恥だっ!★★★★★★
近習の仕事をしたいと、へ行くことを拒む官兵衛
その近習の仕事に身が入っていないと突っ込む父=職隆

父上は、おたつの死を、お忘れですか?と、
怒気を含んだ口調で、言い返す官兵衛
この言葉に対し、職隆(もとたか)は、、、、

怒りはまた喜ぶべく、憤りはまた悦ぶべきも、
亡国はもってまた存すべからず、死者はもってまた生くべからず。「孫子」




「一時の、怒りや憤りで、戦をおこしてはならぬ。
 死んだ者が、再び、生き返ることもない」

「・・・・・。」(無言の官兵衛)
「今のお前には分かるまい。今のお前は、黒田家の恥だっ!」

そう、お家の恥でしかない、このボンクラ息子が、
やがて父を越え、幼なじみを殺された苦しみからも脱却し、
敵の憎しみを一身に受けつつ、父と同じ言葉を叫びながら、
命の大切さを訴える人物へと成長する、そんな青春グラフティ!

(なんちって。w)

【余談1:やっと出てきた初回の孫子^^】
そんな官兵衛の成長過程において、
「いつか再登場するだろう」とワクワクしながら待ってましたが、

やってくれましたね、前川洋一さんっ!!(脚本家)
ここにぶち込んで来るとは、いや~、思わずニンマリでした。(*^ー^)ノ

今回、職隆が説いた「孫子」火攻篇からの一説。
意味は上記の通りなので、以下、原文を。
>怒可復喜也、慍可復悦也、亡國不可以復存、死者不可以復生。

そして、第1回「生き残りの掟」の冒頭、
北条家小田原城、城門前での必死の説得シーン。

そう、皆さん、すでにお気づきかと思いますが、
この小田原城で官兵衛が叫ぶ言葉は、
今回の「父の言葉の後半部」なんですよね。♪(*'-^)-☆


                 亡國不可以復存、死者不可以復生。

ドラマの中での、職隆官兵衛
日本語としての言い回しは若干違うものの、原文を見れば、
おなじ「孫子、火工篇」の一説だということが一目瞭然です。

黒田家の恥と呼ばれていた頃は、
チンプンカンプンだった父の教えを、

単なる机上の空論、口からでまかせ~ではなく、
矢弾が飛び交う敵中、死地において使う官兵衛の凄味。
どんな風に成長していくのか?

★★第3場 官兵衛と重隆~海辺にて~★★★★★★
海岸でひとりたたずむ官兵衛のもとに、祖父=重隆(しげたか)がやってくる。
「実はな官兵衛、嫁に行く前の日、おたつが、、来た。」

>悔いはありません、ただ、お聞き頂きたいことが。
>わたくしは、、、官兵衛さまを、お慕いもうしておりました。
>でも、このお話しをお受けした時に、その想いは、キッパリ捨てました。
>私は黒田の娘となり、官兵衛さまは、弟です。
>これで、胸のつかえがとれました。


赤松討伐を訴えた官兵衛「やめておけ」と説く重隆
「武士の面目」を理由にする官兵衛に、
もっともらしい事を言うが、要は「仇討ち」だろうと、

怒りにまかせているだけで、
赤松に勝てるとおもうか?と問う重隆に、
やってみなけりゃ分からない、負けたら死ぬまで、
戦って命を落とすなら本望です~と答える官兵衛



>たわけ~っ!命を無駄に使うものではない!
>お前は、命の使い方が分かっておらん!


>おたつは、私の腕の中で死んだのです!
>婚礼の夜に、、泣きながら死んでいったのです。
>仇を討ってやらねば、おたつが・・・


(泣き崩れている官兵衛の横に歩み寄り、砂浜に正座する重隆)

>頭を冷やせ、あのおたつが、仇討ちを望んでいると思うか?
>官兵衛、お前はまだ若い、世の中を知らん。
>こんな小さな播磨が、世の全てではないぞ。世界は広い。
>己が、何を成すべきか、世の中を見て、よ~く考えるんじゃ。

>焼けたぞ~、食うか?ほほほほっ、こりゃ~うまい。


【余談2:重隆の遺言】
ハッキリ言って、この頃の官兵衛は多感な青年期(ガキ)なんで、
仇討ちにこだわるのも仕方ないですよ、ええ。
しかし、だからと言って、

>ふっ、武人の誇りだと?くだらんな・・・。
>生きてさえいれば再戦の機会もあろうというものを。
>おたつが死んだ?うろたえるな、赤松などいつでも滅ぼせる。
>問題は、、、誰が、それをやるか?だ。
>(パウル・フォン・オーベルシュタイン風w)


「こんな官兵衛は嫌じゃ~~!」
~と、そんな冗談はおいといて。ヾ(^-^;)

丁々発止とやりあう岡田官兵衛竜重隆
歩み寄った、おじいちゃんが、
正座しながら優しく語りかける演出も良かったですね。
まさに、孫と祖父の、「黒田家、精神の伝達式」。

理屈抜きに、いい演技、いいシーンでした。

視聴率が低迷してるんですって?
ど~でもいいよ、そんな話し。w

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