"【PickUP@シネマ洋画】


“報道”も、人の手によって伝えられる以上、そして、企業としての営利も同時に追わなければならない以上、完全に客観的にはなり得ないとは思いますが…捏造、となるとまた、ハナシが違うワケで。アメリカの政治経済をも揺るがした実際の捏造事件を描いた作品。映画ファンにはアナキン・スカイウォーカーとしてお馴染みのヘイデン・クリステンセン主演、

『ニュースの天才』です!




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1998年。権威ある政治雑誌“THENEWREPUBLIC”最年少・25歳の編集者スティーヴン・グラス(ヘイデン・クリステンセン)は、その誠実な人柄で社内外から愛されていた。次第に彼は、斬新な切り口で身近な政財界のゴシップを次々とスクープするようになり、スター記者へと成長。しかし、彼の手掛けた“ハッカー天国”というスクープ記事が、ライバル誌“Forbes”から真偽について疑惑を持たれてしまい…。
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人を喜ばせたい、という願望は、誰にでもあるもの。


その対象が不特定多数に及び、その人に才能があって、それをうまく活かすことが出来れば、その願望は小説や映像作品、戯曲などのエンターテイメントの分野に昇華されるわけですが…才能を活かす場所を、こんなに大きく間違えちゃう人って、いるんですね~。


この映画は、実際にあった出来事を描きます。1998年に発覚した、名門雑誌の記事捏造事件。若き編集者が、捏造記事のでっちあげを重ねて、自らの嘘に溺れていく様を描きます。


この主人公、子供みたいなのです。それが怖い。


自分の書いた記事でみんなが驚いたことが嬉しい。それはまるで、小さな子どもが母親にたわいもない嘘を言って、大げさに驚いてくれる母親の姿に満足する、あの幼児期のお遊びのよう。主人公はきっと、そんな子どもだったのでしょう。


そんな主人公の幼い願望は、より多くの人に、できるだけ大きなインパクトをもって、自分の記事で驚いてもらうことになっていったのだと思います。嗜好性の高いエンタメ分野よりも、人を喜ばせる、驚かせるという点において、マスメディアのほうがスケールが大きく世相にインパクトを与えるのは確かですから。


その無邪気さが、ますます怖しい。


やがてシッポをつかまれて追い詰められ、虚しく嘘を重ねる主人公。言葉を選ばずに言えば「イタすぎて、ドン引き」です。。


この期に及んで「僕悪くないもん!うぁーん!!」的なモードの主人公と、それまで軽んじらながら、ここではビシッと厳しい態度を見せる編集長(演じるのはピーター・サースガード)の対比が見事。


このシーンのヘイデン・クリステンセンの熱演には目を見張るものがあります!彼って、こんなにウマイお芝居をする人だったんですね~。


全体的に、事実を描いた物語ながら、フラッシュバックを多用して2つの場面を並行して描くなど、構成に凝ったドラマの形をとっており、緊張感があります。


また、主人公の同僚(演じるのはクロエ・セヴェニー)の行動や発言には見逃せないものがあります。主人公を同僚として認め、また、記者としての才能をリスペクトしていた彼女は、主人公が捏造していたという事実をなかなか受け入れることができないのです。


人間には、自分が信じたいと決めたものを覆された時、抵抗する心理がありますよね。信じたいという心理が、客観的事実の前に冷静であることを阻んでしまう。


しかし、報道だって、人間の行い。多かれ少なかれイビツさを持つ、人間が伝えるもの。受け取る側もそうなんですよね。それを、私たちもいつも認識しておかなければ。


近くにいた、プロフェッショナルのジャーナリストでさえこうなのだから、本当に気を付けないとメディアや世論に振り回されるだけの大衆になってしまうわけで…。


それにしても、こんなことが実際にあったなんて、事実は小説よりも、いや、捏造記事よりも奇なり、です!


ぜひご覧ください。


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