自民党総裁選が12日告示されます。岸田文雄首相が退陣を表明したもと、過去最多の9人が出馬を表明。候補者が乱立し、一羽の争いを繰り広げています。しかし、どの候補も国民の政治不信の大本にある自民党政治そのものを切り替える展望は示していません。総裁選自体が自民党の深刻な行き詰まり示しています。

 

総裁選では、国民の厳しい批判に追い詰められた候補者が「選択的夫婦別姓の実現」「政策活動費の廃止」などと主張する場面も生まれていす。これまで自民党が強固に反対していたはずの政策を何の反省もなく、取り入れる無節操ぶりです。

 

高千穂大学の五野井郁夫教授(政治学)は、政権の要職にあった人物が総裁選で突然、政策変更を訴えていることについて「ビックリだ」としながらも、「自民党の中では政策に差異がない。だから、野党の政策を取り入れることで他候補との差異を際立たせようということだ」と解説。「ただ、自民党は総裁選の公約を必ずしも守りません。やはり自民党ではダメだというのを過去の歴史から学ぶ必要がある」と話増す。

 

一方、総裁選に名乗りを上げる候補者は、みな安倍・菅・岸田と続いた自民党の政治路線を継承・発展させてきました。総裁選では、、候補者の中からは「非核三原則の見直し」「憲法9条への自衛隊明記」など軍事大国化の促進や、「解雇規制の緩和」「残業時間の規制緩和」など貧困と格差を拡大させた新自由主義のさらなる推進の声が上がるなど、悪政のさらなる競い合いまで生まれています。

 

「総裁選は改憲を含め、戦後の日本が積み上げた自由主義を壊す風潮と、新自由主義的な政策にドライブ(加速)ををかける風潮がみられる」と五野井氏。「総裁選のご祝儀相場があるうちに解散・総選挙へという戦略だろうが、有権者が雰囲気に流されないことが大事だ」と警鐘を鳴らします。

 

日本共産党の小池晃書記局長は10日の会見で「誰が選ばれるにせよ、政治の抜本的転換が必要だ。自民党政治をもとから変えるためには、いよいよ日本共産党の躍進が必要な時だ」と訴えました。

 

 

2024年9月12日付「しんぶん赤旗」より

 

 

雨後のたけのこのように、候補者が乱立した総裁選になりました。だれか忘れましたが立憲民主党の代表選挙選の候補者が次のような趣旨を述べていました。「総裁選の候補者の公約は、すべて野党が出張していたことじゃないか」。今まで反対していたことを総裁選の公約に取り入れるなど無節操すぎます。

 

マスメディアはますますK・S氏の当選を助けるような報道を繰り返しています。何としても当選させようとしているようです。そうしないと自分たちの記事や放送のネタがなくなるからでしょう。このまま行くと本当に当選してしまうかもしれません。しかしこの様子では「決選投票」になるのは間違いないと思います。ここでは何が起きるか予想不可能です。候補者同士での駆け引きが水面下で繰り広げられることでしょう。ただ旧安倍派の議員の票を取り込んだ候補者が当選すると思います。

 

 

 

本人は否定するでしょうが、事実上「菅派」が結成されているとみなすことが可能です。