障害者などに不妊手術を強制した旧優生保護法について、最高裁が意見と判断し国に賠償を命じた判決を受け、超党派の「優生保護法下における強制不妊手術について考える議員連盟」は9日、国会内で総会を開きました。議連は同判決を踏まえた被害者補償を進めるためのあらたな法律の制定に向け、PT(プロジェクトチーム)をつくり、議論を本格化させていくことを決めました。
議連の田村憲久会長(自民党)は「どのような形で補償を進めて行くかとともに、(謝罪)決議なども含め、国会としての反省の締め差泣けレダならない」と述べました。
総会では原告・弁護団が報告し要望を出しました。全国優生保護法被害弁護団の新里宏二共同代表は、原告全面勝訴となっや最高裁判決について「長いたたかいだったが、被害者の訴えがやっと通った画期的な判決だ」と強調。一方、補償を拒否するような対応を続けてきた国のあり方について「ここに至るまで解決できなかったのは遺憾だ。厚労省は法改正後も違法だとして救済を拒んできた。猛省すべきだ」と批判しました。
弁護団は▷岸田文雄首相による謝罪▷国会による謝罪決議▷臨時国会で新たな救済制度のの創設▷配偶者への補償を苦難に見合うものにすること▷第三者機関による検証▷優生思想と偏見・差別の根絶ーなどを求めました。
原告の飯塚淳子さん(仮名・70代)は「最高裁で良い判決が出て、やっと希望の光が見えてきたが苦しみは消えることはない。私の人生は帰ってこない。早く解決できるよう皆様のお力添えをお願いします」と訴えました。
原告・佐藤由美さん(仮名・60代)の義理の姉の佐藤路子さん(同)は「(最高裁判決は)良かったと思う半面、なぜこんなに時間が経過してしまったのか。判決が出なければ国も議会も動かないのか」と述べました。
議連総会は、日本共産党から宮本徹衆院議員が参加し、「われわれも立法府として反省しなかればならないが、政府は裁判における主張など含め反省が必要だ」などと発言しました。
2024年7月10日付「しんぶん赤旗」より
先日の最高裁判決は画期的でしたが、このような事態になる前に政府として何らかの対応ができたように思います。
ずいぶん以前の手術ですから、麻酔も消毒も不十分だったと思います。