英国の総選挙(下院、650議席)は4日投開票され、与党・保守党が歴史的大敗を喫した一方、労働党が400議席を大きく上回り14年ぶりに政権に返り咲くことになりました。労働党のスターマー党首が5日に首相に就任します。

 

英BBCの開票速報によると、未確定の5議席を残して、労働党411議席(前回比210増)、保守党119(249減)、自由民主党71(63増)、スコットランド民族党(SNP)9(38減)などとなっています。

 

スターマーシ派「われわれはやり遂げた。変革はいま始まる」と勝利宣言。一方、スナク首相は敗北を認め「敗北の責任は私が取る」と述べました。

 

保守党は、結党以来最少の議席数になる見込みです。トラス元首相、モーダント下院院内総務、シャップス国防相などが相次ぎ落選。「壊滅的」(英メディア)な結果となりました。

 

労働党は前回2019年の総選挙で失ったイングランド中・北部の伝統的地盤を取り戻し、スコットランドでも第1党になりました。

 

保守党政権の14年間は、緊縮策と公共サービスの解体を通じて貧富の格差が拡大。国民がコロナ禍や生活費高騰に苦しむなか、たがが外れたスキャンダルや経済問題での無策が露呈し有権者の怒りを呼びました。

 

次期政権が取り組むべき課題は貧困、格差拡大の是正など山積しています。英労働組合の中央組織、労働組合会議(TUC)のノバク書記長は、安定雇用や賃金引き上げ、公共サービスの拡充で「英国を再建する機会が今日から始まる」とX(旧ツイッター)に投稿しました。

 

 

2024年7月6日付「しんぶん赤旗」より

 

 

ここまで差が開くとは・・だから小選挙区制は怖いのです。しかし日本のような、一党のみが強い議会内勢力がある国に適用すれば、現在の日本の国会の議席数のように、4割の投票率で8割の議席が取れるのです。日本では自民党の「諸悪の根源」となっているのです。

 

保守党は結党以来、最大の敗北と伝えたメディアもありました。1830年が結党の年だそうです。