現在のところ、最も古いヒトに繋がる猿人とされており、従来言われていたアウストラロピテクス・アファレンシスよりも古いとされている猿人です。おおよそ700~680万年前に生息しており、ヒト亜種がチンパンジー亜種から分化した直後に現れた猿人とされており、現生人類(ホモ・サピエンス)につながる種だとされています。

 

「チャデンシス」とはアフリカのチャド共和国で骨格が発見されたことにちなむ名称です。現在、チャド湖は小さくなっていますが、サへラントロプス・チャデンシスが生きた紀元前700~680万年頃にはもっと大きな湖であり、あたりは湿潤な気候だったとみられています。

 

従来はアウストラロピテクス・アファレンシス(有名なルーシーも含まれます)が最も古い猿人とされていましたが、現在ではこのサヘラントロプス・チャデンシスが直接ヒトの先祖につながる猿人では、最も古い先祖とされています。(アウストラロピテクスも現生人類(ホモ・サピエンス)の先祖です)頭骨の容積は400~500㍉㍑程度、慎重は120~130㌢程度、体重は35㌔程度であったとされています。

 

腰骨や頭蓋骨を細かく調査した結果、直立歩行していたと考えられます。この「直立歩行」はチンパンジー亜種とヒト亜種が分かれた後、ヒトが最初に獲得するとしてのただ、手の形をみると樹木に上って生活することもあったとされています。