自民党は5日の参院予算委員会理事懇談会に、同党の裏金事件をめぐる関係議員の処分前に行った安倍派幹部への追加の聞き取り調査結果を報告しました。日本共産党の山添拓政策委員長は理事懇談会後の記者会見で「新しい事実を明らかにするどころか、政治倫理審査会での安倍派幹部らの弁明より後退した内容だ」と批判。こうした調査に基づく処分は「到底理解できるものではない」と主張しました。

 

追加の聞き取りは、安倍派での裏金のキックバック(還流)について議論した2022年8月の幹部会に出席していた塩谷立、百村博文、西村康稔、の郭衆院議員、施行弘也参院議員に対して行われました。

 

調査結果の報告は「22年4月に、一度還付をやめる方針を決めた」ものの、還付してほしいとの所属議員の声もあり、8月の幹部会合が開催されたと記述。8月の会合では「明確な結論は出ず」「還付をやめる方針は変わらなかったというのが出席者の認識」だったとしつつ、結果的には、現金での還付が継続された」としました。

 

山添氏は、衆参の政治倫理審査会で、8月の会合でキックバック復活の結論に至ったと述べた安倍派幹部もおり「証言が食い違っていた」と指摘。「その食い違いをただすことも含め、処分のために追加調査を行ったはずだが、食い違いについては何ら言及がなく、誰が何を述べたのかの説明もない」「結果としてキックバックが継続されたというだけで何も明らかにされていない」と批判しました。

 

報告は「具体的に誰が還付の継承を主導し、どのような議論を経て、還付の継続が決まったのかは、つまびらかにならなかった」「いつからこうした還付の慣行があったのかはについては、明確には分からなかった」などとしています。

 

山添氏は「分からない事実関係に基づいて行われた処分は到底理解できない」と批判。「『やった感』を演出したいがための処分でもあることが見え透いている。処分ありき、結論ありき、期日ありきで進められた処分だから、事実や道理が明らかでない処分になっている」と指摘しました。

 

 

2024年4月6日付「しんぶん赤旗」より

 

 

キックバック再開を決めた会合の、核心の部分がなぜか分からない、あるいは隠しているのか。この裏金事件の起こりの部分もはっきりしていません。

 

22年8月の幹部会の様子を連想していたら、まるで新天皇の大嘗祭を連想しました。大嘗祭は最後の部分を秘密にしています。これで新天皇に新たな神が宿ったとされるのです。