日本共産党の山下芳生議員は27日の参院予算委員会で、防衛省が地元に何の知らせずに沖縄県うるま市石川に陸上自衛隊訓練場をつくる計画を昨年12月に発表し、推進している問題で、保守・革新の立場を超えて広がっている市民の反対の声を受け止め、計利用する計画を断念するよう迫りました。

 

山下氏は、沖縄県議会が全会一致で採択した「計画の白紙撤回を求める意見書(7日)が、地元自治会や市、県に知らせずに発表された計画であり、予定地は閑静な住宅地や、年間4万人の児童生徒が利用する自然学習施設に隣接していることを危惧していると指摘。「意見書を重く受け止め、計画を白紙撤回、断念すべきだ」と強調しました。

 

岸田文雄首相は「防衛省に検討させ、結論が得られれば丁寧に説明させたい」と述べるに留めました。

 

山下氏は、20日の市民集会で元自民党県議の伊波常洋共同代表が、地元の頭越しで計画を進める国の姿勢を批判し、「うちなー、うしえ-らってーならんど(沖縄を侮ってはならんよ)」と訴えたことを紹介し、「この声をどう受け止めるか」と迫りました。岸田首相は「これまでの対応が乱暴だという指摘は真剣に受け止めなければならない」と答えました。

 

山下氏は、岸田政権が進める南西諸島への長射程ミサイル配備は米国の戦略に従い、沖縄を再び戦場にするものであり、「新たな訓練場建設は、その一環だ」と批判しました。

 

 

2024年3月28日付「しんぶん赤旗」より

 

 

この訓練場の新設の理由は、米国の対中奥戦略を深く関わっています。米国が目論む中国侵略戦争→自衛隊も参加する→そのためには自衛隊員の訓練が必要だ→そのために新たな訓練場が必要だ→うるま市にあるゴルフ場跡がいい、という流れなのです。

 

米国が目論む中国侵略戦争に反対するとともに、自衛隊の参加にも反対する。そのための新しい施設であるうるま市で建設が予定されている新しい陸自訓練場にも反対しなければならないのです。