自民党の杉田水脈衆院議員は8日のX(旧ツイッター)投稿で、人権状況の改善を求めるアイヌ民族の関係者に触れ「日本に存在しない差別を話す人たち」と中傷した。杉田氏は昨年、アイヌや在日コリアンへの差別的言動を法務当局から人権侵害認定された。投稿は「レイシズム」をふたたびあおった形だ。

 

投稿では、アイヌ自制の建交保険加入状況を巡り、アイヌ側が虚偽の説明をしていると決め付けている。返信欄には杉田氏を称賛する声に交じり、悪質なヘイトスピーチが目立つ。杉田氏はこうした書き込みを繰り返す「ネット右翼」と呼ばれる一部保守層の歓心を買う狙いがあるとみられる。

 

アイヌ女性団体「メノコモシモシ」の多原良子代表の話 杉田水脈衆院議員は私たちに対し、幾度となく心ない言葉を浴びせてきた。その杉田氏が今回、差別をやめてほしいと訴える私たちを「存在しない差別を話す人たち」と侮辱した。ヘイトスピーチの扇動に他ならず、言葉にならない怒りと悲しみを感じる。貧困にあえぐアイヌ女性の中に、健康保険に加入できない人がいるのは実態調査から明らか。事実をチョクしせずうそだと吹聴することこそがデマだ。しかも私が加入状況を報告した2009寝んの国連女性差別撤廃委員会に、杉田氏は来ていない。現場にいたとする杉田氏の書き込みは事実に反する。

 

 

2024年3月9日付「共同通信ニュース」電子版より

 

 

杉田氏は「存在しない差別などと書いていたようですが、そのように書くこと自体が差別なのだということにご本人は気づいていないようです。

 

この悔い改めない民族差別排外主義者、かつ歴史修正主義者は、いずれ厳しい歴史の審判に遭うと思います。自民党にとってもこのような人物を選挙で公認することは決してプラスにはならないと思うのですが、それでも党内から何のおとがめもない、というのは、自民党内にはこうした発言を容認する空気が存在しているということなのでしょう。

 

「ネット右翼」のマドンナ、杉田水脈氏、このあだ名を献上したいと思います。