自民党の杉田水脈衆院議員は17日までに、インターネットの「ニコニコ生放送」に出演し、群馬県による朝鮮人労働者追悼碑撤去した抗議した市民の反対運動に言及し、「やっているのは朝鮮総連系」と発言した。日本人が主体でない不穏な運動だとして風説を流し、在日コリアンへの憎悪と偏見をあおった形だ。

 

群馬県立公園の碑撤去を巡っては、2月初旬の取り壊し直前、犠牲者と歴史への冒瀆であり、日本人として恥ずべき行為だとして交流サイト(SNS)でつながった市民を中心に反対運動が起きていた。レイシズム(人種差別主義)を背景に追悼碑を敵視し、歴史修正主義を助長する杉田氏の姿勢は厳しい批判にさらされそうだ。

 

追悼碑撤去に賛成する杉田氏は番組の主催者に同調する形で、反対運動への「朝鮮総連」の関与に言及した。「中核派と革マル派とかの労働組合、北朝鮮系の労働組合と手を組んで碑を建てたことが浮き彫りになってくる」との持論を展開。像や碑はいずれも日本に不要だととの認識を示した。

 

 

2024年2月17日付「共同通信ニュース」による

 

 

このような認識を持った人を自民党が抱えていることは、自民党にとっても決して良いことではないと思うですが。おそらく自民党内には、こうした差別発言を容認する空気があるのだと思います。杉田氏が所属している旧安倍派には、とりわけ極右イデオロギーに染まった議員がたくさんいますから。西田昌司氏のように「主権が国民にあるのがおかしい」と発言する議員がいるくらいですから。

 

しかし杉田氏の認識を「レイシズム」としている共同通信のこの記事は、正確には「民族差別排外主義」と呼称するべきでしょう。レイシズムとは例えばアフリカ系の民族がヨーロッパ系の民族との接触時によく受ける差別のことを指したりします。「人種」と「民族」は異なったカテゴリーに属していますから。(追加分)しかし共同通信のこの記事はよく読むと、杉田氏に対して編集者から[何にも知らないんだな、この人」というつぶやきが聞こえてきそうです。

 

しかし、後ろ盾の安倍晋三氏がいない自民党で次期総選挙において、果たして「比例中国ブロック名簿第1位」の場所をキープできるでしょうか。

 

(追加分)「北朝鮮系の労働組合」という部分も意味不明です。チョソン籍の人は、ほぼ労働組合のある企業や団体から排除されている現状があり、採用も一部の専門的な職種(例・看護師など)に限られています。それも将来、管理職になれないという規制がかかっている所が多いのです。日本国籍を取得した場合は採用されると思います。「チョソン系の労働組合」など存在しません。中核派と革マル派が共通の目的を持って共闘することなどあり得ません。