「医療・介護の利用者負担を増やしながら、『実質的な負担は増えない』というのはまやかししだ」ー。日本共産党の宮本徹議員は15日、衆院予算委員会で、「少子化対策」の財源をめぐり、「負担は生じない」とする政府のごまかしを厳しく批判しました。

 

政府は年3・4兆円の少子化対策の財源を「歳出改革」による医療・介護の公費削減(約1・5兆円)や公的医療保険料に上乗せする「子ども・子育て支援金(約1兆円)などで確保するとしています。 宮本氏は、「歳出改革」で検討されている75歳以上の高齢者の医療費3割負担、」介護保険2割負担の対象拡大などによる利用者の自己負担増をただしました。武見敬三厚生労働相は、「正確な算定は困難だ」などと述べ、利用者への影響すら示しませんでした。

 

宮本氏は、介護保険料の2割負担について、昨年の厚労省の試算では、対象者を年収190万以上に広げると公費は400億円削減される一方、自己負担額は800億円に増えると指摘。「1・1兆円もの医療・介護の公的負担を削減すれば、べらぼうな利用者の負担増になる。『実質的な負担は増えない』との言い方はまやかしだ」とただすと、武見厚労相は「一定の負担が増える世代層が特に高齢者層に出てくる」と認めました。

 

「子ども・子育て支援金」は、公的医療保険の仕組みを使って徴収します。宮本氏は、厚労省の試算でも、年収300万円の単身者の場合、介護保険料は協会けんぽで年2万8400円、国保では年4万4000円で、協会けんぽの1・5倍の負担になることを提示。「同じ収入でも保険ごとに支援金の負担増が異なる」と指摘し、「収入の少ない人が、収入の多い人より負担が増えることが起きる。およそ正当化できない制度設計だ」と批判し、撤回を迫りました。

 

 

2024年2月16日付「しんぶん赤旗」より

 

 

私も実質負担増になるようです。家計に影響が出そうです。