歴史に学び軍拡・改憲を許さず平和な世界と日本をめざそうと、「建国記念の日」に反対する集会が11日、東京都内で開かれました。主催は歴史研究団体や憲法会議などでつくる「建国記念の日」に反対し理想・信教の自由を守る連絡協議会(2・11連絡会)。オンラインも含め約120人が参加しました。

 

清末愛沙(きよすえ・あいさ)室蘭工業大学大学院教授は、24年にわたってガザへの支援を行ってきた立場から「国際法違反のガザ封鎖の解除と占領の終結を求めて」と題し講演。イスラエルによるジェノサイドに対し、日本政府には、憲法前文にある「全世界の国民の平和的生存権」に基づき「ガザの人々が強いられている『恐怖』と欠乏をなくす行動こそ求められている」と話しました。

 

大江京子・改憲問題対策法律家6団体)連絡会事務局長は「憲法審査会の現状と国会議員の任期延長改憲の危険」と題して講演しました。自民、公明、日本維新の会、国民民主の4党と有志の会の改憲5会派が主張する「国会議員の任期延長改憲」について、「憲法に戦争が明記され、内閣の恣意(しい)的な判断で国民の選挙権を停止するもの。戦争する国づくりの一環」と厳しく批判。国民的な反対の世論をいますぐつくっていく必要性を訴えました。

 

リレートークでは、河野真太郎専修大学教授が新自由主義と権威主義的国家が結託してすすめる国立大学法人法「改正」の本質を開設。核兵器と戦争のない世界をめざす沖縄高校生平和ゼミナールが活動の成果を報告しました。

 

集会は、立憲主義に基づき、全ての人の権利と尊厳が等しく擁護され、憲法の理念が生きる社会の実現を目指そうと呼びかけるアピールを採択しました。

 

 

2024年2月12日付「しんぶん赤旗」より

 

 

「建国記念の日」の集会というよりも、5月3日の「憲法記念日」のような内容の集会だと思います。「建国記念日」ではなく「建国記念の日」と言われるように、この「の」がはいっていることが、この日が設けられた複雑な経緯を示しています。

 

今年は「皇紀」で言うと2684年になります。西暦1940年が確か皇紀2600年でしたから、ここから逆算すればようのです。では皇紀元年はいつかと言えば、紀元前660年になります。この年の旧正月にアマテラスオオミカミの孫である二二ギノコトの曾孫であるカムヤマトイリエスクノミコトが橿原宮で即位して初代天皇である「神武天皇」となったと「古事記」と「日本書紀」は記しています。

 

紀元線660年といえば、日本では縄文時代が次第に弥生時代に移行していた時期であり、西日本では水稲が栽培」されていたと言われています。中国では春秋時代のまっただ中で、北方の晋と南方の楚が中華の覇権を争っていた時期です。インドではアーリア人がガンジス河流域に定住を始めた時です。ギリシャでは古代オリンピック競技が開催されていました。

 

こんな時期で日本で「天皇」など存在するわけがありません。自民党の極右議員は本気で「神武天皇」の実在を信じているのでしょうか。もしそうでなければ、彼らは自分自身をも裏切っていることになります。