日本共産党の穀田恵二国会対策委員長は4日、NHK「日曜討論」に出席し、5日からはじまる衆院予算委での本格論戦を前に自民党派閥の政治資金パーティー収入をめぐる裏金事件などについて各党国対委員長らと議論しました。衆参予算委での集中審議や各党代表質問などで裏金の実態や経過の解明に背を向けている自民党に対し、穀田氏は徹底した全容解明を求め「企業・団体献金の全面禁止、政党助成金廃止に踏み出すべきだ」と主張しました。

 

自民党の浜田靖一国対委員長が、今回の事件で「国民に懸念を与えた」として「説明責任を果たす」と述べたのに対し穀田氏は、裏金は、事件は「懸念」ではなく「犯罪行為だ」「政治資金規正法の精神の『民主政治の健全な発達』を蹂躙(じゅうりん)している」と厳しく批判しました。

 

その上で、「事実を洗いざらいはっきりさせることが政治の責任だ」「国会は証人喚問をはじめとして真相を明らかにする役割を果たことが大事だ」と力説しました。

 

穀田氏は、1994年の「政治改革」で企業・団体献金の禁止と言いながら、政党と政党支部への献金、企業・団体によるパーティー券購入を認めるという二つの抜け穴をつくり、そのうえ政党助成金を導入したことを「反省することが大事だ」と指摘。日本共産党が30年間一貫して主張している「企業・団体献金の全面禁止、政党助成金廃止に踏み出すべき」だと迫りました。

 

しかし、浜田氏は、企業・団体献金にも「政治活動の自由が認められている」「献金を行うことまでは妨げらていない」「政党等が受け取りを行うこと自体が不適切なものだとは考えていない」と主張し、カネの力で政治をゆがめてきたことへの反省をまったく示しませんでした。

 

これに対し穀田氏は、「投票権を持たない企業が政治政治献金をするのは国民の参政権を侵害するものだ」と反論。「国人が1票を投じて政治に参加するのいが議会制民主主義の大前提だ。政治資金規制法が、政治資金は『身温州政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財』としている意味を踏まえるべきだ」」と力説しました。

 

政党から政治家個人に交付するいわゆる「政策活動費」についても禁止を求めました。

 

穀田氏は、「国会改革」というのなら「真相究明できる国会かというのが最大の問題だ。その試金石は『(今回の事件で)商人喚問できるか」だとして、今回の事件で「世論の力」が自民党を追い詰めてきたことを「厳しく反省し謙虚に受け止めなくてはならない]と強調しました。

 

 

2024年2月5日付「しんぶん赤旗」より

 

 

現在、自民党の最大派閥は「無派閥」です。いずれこの中から新たな「派閥」が誕生するのではないかと考えられます。おそらく「政策集団」だの「勉強会」だのと名称を付けるでしょうが。それは自民党の誕生以来の体質として、この政党は企業からの金銭的支援がなければ行き詰まってしまうと思われるからです。おそばくこうした「政策集団」や「勉強会」に対しても企業献金が現在とは形を変えて行われるでしょう。