ロシアの軍事同盟国ベラルーシのフレニン国防相は16日、昨年ロシアがベラルーシ領内に搬入した戦術核兵器の使用を認める新軍事ドクトリン(指針)をつくったことを明らかにしました。英紙インディペンデントなど欧米メディアが伝えました。

 

ベラルーシ内に配備されている戦術各の数は不明です。今回、公式にロシアに核の使用権を認めることで、ウクライナを軍事的支援する欧米を改めて威嚇したものとみられます。

 

16日に開かれたベラルーシの安全保障会議で、フレニン市は。「国内にある戦術核兵器の使用について、ベラルーシの見解を明らかにし、同盟国への義務を明確に定義した」と表明しました。

 

また、ボルフォビチ安全保障会議書記は、ロシアの核兵器配備は、北大西洋条約機構(NATO)加盟国であるポーランドによる侵略への抑止を目的だと主張。新軍事ドクトリンはベラルーシ議会に提案されるといいます。

 

ベラルーシは、2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵略で、自国軍は加担しなかったものの、一貫してロシアに軍事基地を提供してきました。

 

ロシアのプーチン大統領は昨年6月にベラルーシへの戦術核兵器配備を表明し、12月にはベラルーシへのルカシェンコ大統領が配備完了を確認していました。

 

ベラルーシは、ウクライナのほか、NATO加盟国ではポーランドのほか、ラトビア、リトアニアと国境を接しています。

 

 

2024年1月19日付「しんぶん赤旗」より

 

 

ベラルーシとは以前は日本では「白ロシア」と呼ばれていた旧ソビエト連邦の構成国です。意味は「白いロシア」という意味です。これはモンゴルのロシア征服に関して、その支配下に入らなかったからこのように呼ばれたのです。出身者には旧ソ連のグロムイコ外務大臣がいます。そしてロシア、ウクライナ、ベラルーシの各民族は「東スラブ族」と呼ばれます。余談ですがポーランド、チェコ、スロバキアの各民族は「西スラブ族」、セルビア、クロアチア、スロベニア、マケドニア、ブルガリアの諸民族は「南スラブ族」と呼ばれます。

 

ルカシェンコ・ベラルーシ大統領はプーチン・ロシア大統領とは「盟友」になります。とはいうものの、うまく立ち回って自国に難がおよばないようにしています。プーチン氏同様にしたたかなキャラクターです。