【北京=小林拓也】香港の民主活動家。周庭氏(27)は3日、SNSに投稿し、カナダに事実上の亡命をすることを明らかにしました。

 

周氏は9月から留学のためカナダ・トロントに滞在しています。今月末に香港に戻り、警察署に出向いて報告する義務がありましたが、「香港の状況や自身の安全、心身の健康などを考慮して、戻らないことを決めた」と宣言。「おそらく一生戻ることはないだろう」と強調しました。

 

周氏は、2019年の反政府デモを巡り違法集会を先導した罪などで20年2月に禁錮10月の実刑判決を受け、21年6月に出所。周氏はSNSで、この2年間、「心身は非常に不安定だった」と語り真下。出所後はパスポートを没収され、定期的に警察に自身の状況などを報告する義務がありました。カナダへの留学の許可を得るために、国家安全部門の警察官に伴われ中国ホ温度に入り、「愛国的な展覧」を参観したことも明らかにしました。

 

最後に周氏は「やっと逮捕を恐れる心配がなくなった。話したいことを話し、やりたいことをすることができる」と表明。「カナダで学び、心の傷をいやしながら、自身のリズムを確立していきたい」と語りました。

 

周氏は14年の民主化を求めた運動「雨傘運動」で学生団体「学民思潮」の広報を担当。16年に民主派政党「香港衆志(デモシスト)」結成に加わりました。20年8月に香港国家安全維持法(国安法)違反容疑で逮捕されましたが、起訴はされていません。

 

香港メディアによると、香港警察は4日、「公然と法律に挑戦する無責任な行為だ」と周氏を非難。「戻らないという道を選択し、『逃亡犯』の名を一生背負うべきではない」と批判しました。

 

 

2023年12月5日付「しんぶん赤旗」より

 

 

民主活動家にとって香港にいることは、身柄拘束と命の危険があるということなのでしょう。

 

しかし香港メディアの「戻らないと云々」の記事は、なんとも歯切れが悪いように聞こえてしまいます。何か事情がありそうです。