簡単に読める本をブログで紹介するのもどうかと思うが、いちおう2冊。

杉村太郎など『ハーバード・ケネディスクールでは、何をどう教えているか』(英治出版、2004)
実際、ケネディスクールで何をやっているかよく知らなかったので買ってみた。
内容がすごいというわけではないが、ケネディスクール修了生が書いていることに一定の意義を見いだせる。
というのも、やはりケネディスクールの実態はよく知られていないからである(よく名前は聞くけど)。

特に、日本でも設置が進む公共政策大学院に進学を考えている人など(わたしも)、
本場の公共政策大学院がどんな教育をしているか理解することは重要だと考えられる。
この視点を持って、各大学の公共政策大学院を比較するとおもしろいだろう。
これからの専門職大学院のあり方を考えるきっかけとしても読みやすい本ではないだろうか。
そのとき「知識はあくまでも現実世界に適用するために身につけるものだ」という考えは大切だ。

次は、田村秀『市長の履歴書―誰が市長に選ばれるのか』(ぎょうせい、2003)
この著者に見覚えがあるなら、わたしのブログをよく読んでいる証拠です。
記して感謝いたしますが、これからはあんまり真剣に読まないでください。
答えは、つい2回前に紹介した『政策形成の基礎知識』の著者。
その本の参考文献に書いてあって、おもしろそうだったので買ってみたわけ。
とりあえずこの本にはご苦労さんと言いたい感じ。
1971年、1981年、1991年、2001年の経年で経歴を分析した本。

ただ、中身がおもしろいかと言われれば、ちょっと疑問符が付いてしまう。
実際、ちまたで言われていることの裏付けをとった感じの記述も多いから「へぇ~」は控えめ。
もちろん、こういう作業の重要性は否定しないけど、それだけではね…。
この分析から「どうすれば市長になれるか」なんて項目があれば、もう少しおもしろかったのに。