研修を終えて
第315回
改めて研修を終えて
家で一晩振り返りました
吉田松陰先生の言葉がよぎりました
「道の精なると精ならざると、業の成ると成らざるとは
志の立つと立たざるとに在るのみ。故に士たる者は其(そ)の志を立てざるべからず。」
訳
どんな事をするにも自分がしっかりとした志(どんな人間になりたいかという目標)を持つことが大事だ
志を立てる
これが何より重要ということを
深く学ぶことができました
そして
中庸にもこんな言葉が残されています
学問をする態度を具体的に説き明かした文章です。
【博学:ハクガク】【審問:シンモン】【慎思:シンシ】【明弁:メイベン】【篤行:トクコウ】
この五つを体得するのが学問であって、特に【篤行】まで進まなくては真の学問とは言えないのだそうです。
読み下し文と口語訳を交互に示しました。結構な長文ですが読んでみてください。
博(ひろ)くこれを学び、審(つまび)らかにこれを問い、慎しみてこれを思い、
何事もひろく学び、くわしく綿密に質問し、慎重にわが身について考え、
明らかにこれを弁じ、篤(あつ)くこれを行う。
明確に分析して判断し、丁寧に行き届いた実行をする。
学ばざることあれば、これを学びて能くせざれば措(お)かざるなり。
まだ学んでいないことがあれば、それを学んで充分になるまで決してやめない。
問わざるあり、これを問うて知らざれば措かざるなり。
まだ質問していないことがあれば、それを問いただして理解するまで決してやめない。
思わざるあり、これを思うて得ざれば措かざるなり。
まだよく考えていないことがあれば、それを思索して納得するまで決してやめない。
弁ぜざるあり、これを弁じて明らかならざれば措かざるなり。
まだ分析していないことがあれば、それを分析して明確になるまで決してやめない。
行わざるあり、これを行うて篤からざれば措かざるなり。
まだ実行していないことがあれば、それを実行して充分に行き届くまで決してやめない。
人一たびしてこれを能くすれば、己れはこれを百たびす。
人が一の力で出来るとしたら、自分はそれに百倍の力を注ぎ
人十たびしてこれを能くすれば、己れはこれを千たびす。
人が十の力で出来るとしたら、自分はそれに千倍の力を注ぐ。
果たしてこの道を能くすれば、
もし本当にそうしたやり方ができたならば、
愚なりと雖も必ず明らかに、
たとい愚かな者でも必ず賢明になり、
柔なりと雖も必ず強からん。
たとい軟弱な者でも必ずしっかり者になるであろう。
志を立てることで
狂ったように努力を積み重ね
達成していく
人より100倍、1000倍も力を注いで行く