事業経営に必須の条件

第142回

 

渋沢栄一はある講演で

「事業経営に必須の条件」

について語っています

 

大きく分けて2つ

 

第一

「事業を営む、立ち上げる際

自分の力だけで進むのは困難であって

必ず周囲の事情を察知し

よくこれに適応するようにしなければならない」

 

特に経済界の中心を担う者は

周囲の関連する諸種の事態

経済全体を見渡すことが必要

 

要するに

自分たちの利益だけを考えて

経営をやっていてはダメだということです

 

第二

「事業経営においては全て無駄のないよう

二重の手数をかけないようにしなければならない」

 

目に見えない小さな無駄でも

それが度重なると非常な損失になってしまう

日々の細かなミスを見過ごすことで

それを挽回するために大きな労力が

かかってしまうことを戒めています

 

また

計画した事業に世の人々が求める

公益性があるかどうかを考えること

 

その上で

資本が確実に得られるかどうか

首脳として全責任を任せられる信頼に足る

人材がいるかどうか

計画・予算が長期的展望を持ったものに

なっているかどうか

そして時宜に適っているかどうか

 

それらをしっかりと見定めた上で

事業を着手することが大事だと言っています

 

 

事業に携わる者には

いかに苦境にあっても

どこまでもこれをやり抜くという

「絶大なる忍耐力」が必要であると

 

企業の目的が利潤の追求にあるとしても

その根底には道徳が必要であり

国または人類全体の繁栄に対して

責任を持たなければならない

 

 

事業を行なっている身として

心に刻みたいと思います