王子は、この2年くらい、自分の思い通りにならない状況になると、頭を壁や床にぶちあてる。

それか、自分のコブシで、眉間の辺りをゴンゴンする。


去年は、周りの人もガンガン叩いていた。

学校の先生には、特に激しかった。


対処も色々試してみた。


いけない事だと、説き伏せたり。


怒ってみたり。


タイムアウトさせたり。


(あー、ラジバンダリって言いたくなった!)




セラピストに相談したら



無反応



が、効果的なんだって。ただし、反応されないから、本人はもっと強く叩くかもしれないので、

その辺のさじ加減が重要。



今のところ、その方法は成功してる。


家では、あんまり叩かなくなった。


でもついつい、反応しちゃうね。





子供達は、週末お泊りでいなかった。

その隙におかんは、羽目を外したw

おかげで次の日は、仕事の山との格闘をする羽目に…(´□`。)


その夜、帰ってきた王子は何かぶつぶつ言っている。


口に手を添えて


「しーー、デヴン」


「しーーーっ」


と、自分の名前を言いながら、「しーーっ」って言ってる。


確かに王子は、いつもぶつぶつ何かを言ってるので、うるさい。

でもそれは今始まった分けでもなくて。


今になって自覚したのだろうか?


これは、王子がまだ3,4歳頃のお話。


おかんは家で仕事をしていた。

おかんは王子はテレビを見ているものだと思っていた。


えらく静かになったので、様子を見に行った。

テレビの前に王子の姿はなかった。


おかしいと思い、家の中を探した。

どこにも見当たらなかった。


彼はブランコが好きなので、たまに勝手に庭に出ている時があった。

今回もそうなのかと思い、見渡すとそこには王子の姿はなかった。


「げーーっ!」


あわてて玄関から表に出る。


ご近所の庭を覗きながら、家の周辺を探した。

だが、どこにもいない。


家の前の道をちょっと行くと、車の往来の激しい大通り。


「ひかれたら死ぬーーっ」


と思ってそっちまで行ったが、姿かたちもない。

キョロキョロしていると、車で通りかかった人が、窓を開ける。


「小さな男の子を捜してるの?」


聞くと、周辺で年配の人と立っていたと言う。


見たと言う方へ走った。


すると、王子はおじさんと一緒に、どこから来たのか家を探していた様子。

一安心したが、おじさんはどこの子か分からなかったし、王子は名前を言えなかったので、おまわりさんを呼んだという事だった。


しばらくたっておまわりさんが家に訪ねて来た。

事情を説明すると、納得してもらえたが、自閉症児なので、もしまたいなくなったら速攻連絡するように言われた。


2度とそんな事があるか!

と思ったのも束の間、その2ヵ月後、またおまわりさんの訪問を受ける。同じ人じゃなくてヨカッタw


しかし、その時、王子の手には、パンが袋ごと握り締められていた。


王子はどうやらパンが食べたかったらしい…