アイロンビーズで作ってみた、ミネア(左)とホイミン(右)。

ドラクエⅣに出てきたキャラクターで、プレイ当時私が一番好きだったのはミネアである。

 

しかしドラクエⅣのキャラの中で一番人気は、おてんばなお姫様であるアリーナで、占い師であるミネアはそれほど人気あるキャラクターではなく、ドラクエ4コマ漫画劇場という4コマ漫画でも出番があまり多くないのが個人的には残念だった。

 

そんな中、『魔法陣グルグル』という漫画を描いていることで有名な衛藤ヒロユキ氏の四コマ漫画にはミネアがそこそこ描かれていたのだが、いつも根暗で変なキャラとして描かれていたのが、ほんの少しだけ不満だった気がする。しかしお笑いの世界に於いては変な根暗キャラとしての立ち位置を確立することで注目が集まるというのは喜ばしいことなのかもしれないと、当時はこんな風に言語化は出来なかったながらも、漠然とそのようなことを考えていた気がする。

 

あと好きだったのは敵キャラのピサロ様だけれども、当時はキャラクターのイメージとしてドット絵しか無かったため、様々な私たちプレイヤーが各々、自由なピサロ様像を想像出来たのが良かったと思う。ショートヘアなのかロングヘアなのか、髪の色、服のデザイン、顔の感じ、スタイル、細部の分からない全てが想像で補われた。

 

現在は鳥山明氏のデザインによるピサロ様像が公開されているようだが、やはり当時自分がイメージしていた姿とはギャップがあり、鳥山明氏の描いたカッコイイピサロ様像に特に不満は無いのだけれど、このような人物画が公開されることでキャラクターイメージが固定されてしまうというのは残念なことでもあるように思う。

 

…という誰もついてこられそうな話でも好き勝手に書き綴れるのがブログの良いところだ。

 

面白いのはドラクエのドット絵を見るだけで、それに親しんでいた当時のことを思い出すことが出来るということだ。ゲーム内の音楽も頭の中に流れてくるし、プレイしていた部屋や、ゲームデータを消されて悲しかったことなども、その時の悲しい気持ちはもはや追体験することは無いが、そんなこともあったなと、出来事として思い出される。

 

記憶は、何かが引き金となってふいに思い起こされることがあるのが不思議である。それはいつか見た不思議な形の樹だったり、幼い頃に何度となく父と聴いた音楽だったり、転んだ時の痛みだったり、熱がある時の不思議の国のアリス症候群みたいな伸び縮みする感覚だったり、ドルチェ&ガッバーナの香水の匂いだったりするのかもしれない。

 

記憶はどこにあるのだろう。

景色の中にあるのだろうか?

音の中にあるのだろうか?

香りの中にあるのだろうか?

痛みの中にあるのだろうか?

快楽の中にあるのだろうか?

 

それとも脳の中にあるのだろうか?

 

どこにでもあるけれど、どこにも無い。

 

無いのにある。

 

記憶の不思議。