霧島神宮に向かう途中。
遠目からでも,観る者を艶やかに誘う寒椿に遭遇。
冬の青空を,色鮮やかに染める椿に急ぐ足を止め,その美しさに酔う。
時に,生き急ぐ者の,しばしの安らぎと休息のためにその身を燃やし,時に,路に迷った者の標(しるし)となり,前へと進むPassionに変化(へんげ)し,散り逝く。
その節,己の想いを身勝手に押し付けるでもなく,あくまで,観る者の心に呼応し色を変える。
その懐の豊かさと,柔(やわら)かな想いと姿。
加えて,観る者の美しいものを美しいと感じる心・・・。
いずれも椿一輪と同じく,摘むことなく,大切に育みたいと想った冬の空。