今日は、駒場東邦中学校(2018年)で出題されSDGsに関する問題を紹介します。
親子で挑戦してみてください！
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公害をなくすことは,「持続可能な社会」を目指すことにもつながります。現在国際連合では,「持続可能な開発目標」(以下,SDGs)を掲げ,2030年までに取り組む17の目標と目標到達のための169の具体的目標(以下ターゲット)を設けています。
次の①～④を読み,「電気自動車」の普及が目標到達にどのように関わるのか,あとの文章の( あ )～( う )にあてはまることばを入れなさい。
① 「すべての国々で持続可能な経済成長を実現し,すべての人びとに働きがいのある人間らしい仕事を提供する」という「目標８」の中には,「2030年までに,世界の消費と生産における資源効率を改善させ,先進国主導の下,経済成長と環境悪化の分断を図る」というターゲットがあります。
② 「強靭な公共設備を整え,国民生活・経済を持続的に発展させる」という「目標９」 の中には,「2030年までに,資源の利用効率を向上させ,環境に配慮した技術等を用いた公共設備・産業を整え,持続可能性を向上させる。すべての国々は各国の能力に応じて取り組む」というターゲットがあります。
③ 「人間の居住空間としての都市の環境を改善する」という「目標11」の中には,「2030年までに,大気の質や廃棄物の管理に注意し,都市の人びとの生活環境を向上させる」というターゲットがあります。
④ 「持続可能な消費と生産のパターンを確保する」という「目標12」の中には,「2020年までに,化学物質の大気・水・土壌への放出を大幅に削減する」というターゲットがあります。
電気自動車は,( あ )を含む排気ガスを出さないため,地球温暖化や( い )などの環境悪化を進めない。そのため③・④のターゲットを達成し,目標到達を期待できる。
電気自動車の普及は,ガソリン車ではできなかった,環境保全と経済成長を( う )できる可能性があるため,①・②のターゲットを達成し,目標到達を期待できる。
駒場東邦中学校(2018年)
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( あ )：二酸化炭素
( い )：大気汚染または酸性雨
( う )：両立
( あ )は排気ガスに含まれるもので,地球温暖化に影響を及ぼすものなので,「二酸化炭素」が考えられます。
( い )は,排気ガスや環境悪化という言葉から「大気汚染」または「酸性雨」が考えられます。
酸性雨は,酸性の強い雨で,工場や自動車から排出される硫黄酸化物やちっ素酸化物などが大気中で化学変化を起こし,雨にとけることで発生する現象です。森林を枯らしたり,湖沼の生物を死めつさせたり,ブロンズや石造りの建物をとかしたりします。
酸性雨の原因となる物質は,硫黄酸化物やちっ素酸化物で二酸化炭素は関係しないことに注意しましょう。もし,問題文が「二酸化炭素を出さないため」だけだったら「大気汚染」１つにしぼられます。
( う )は「環境保全と経済成長を～できる」という文脈なので,両方を可能にするという意味で「両立」があてはまります。
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