今日は、慶應義塾湘南藤沢中等部(2020年)で出題されSDGsに関する問題を紹介します。
親子で挑戦してみてください!
--------------------------------------------------------
世界の人口は76億人を超え,現在も増え続けています。
多くの人口を支えるためには,食料の中でも穀物は重要な作物であり,①穀物生産のために工夫がされてきました。
その結果,世界全体では穀物は足りていると考えられます。しかし,実際には近年,②開発途上国を中心に飢餓に苦しむ人は増えています。
さらには,③開発途上国の食料にかかわる問題は他の地球規模での問題とも結びついています。
また,日本では食生活が変化することによって,食料の多くを特定の国からの輸入に頼っている状況がみられます。
食料問題は世界全体が取り組むべき課題であり,2015年に日本を含むすべての国連加盟国が採択した④SDGsでは,2030年までに飢餓人口をなくすことを約束しています。
■問題1
下線①に関して,穀物の生産を増やすための取り組みについての説明として適当でないものを選び記号で答えなさい。
1 飲料水を確保するために農業に使用する水の量を減らした。
2 同じ土地で一年に何度も作物を栽培した。
3 浅い海や湖を干拓して農地を増やした。
4 病気や虫などによる作物への被害を減らすために,遺伝子組み換え作物を開発した。
■問題2
下線②に関して,飢餓の発生する原因や理由についての説明として適当でないものを選び,番号で答えなさい。
1 干ばつや洪水などの天候不順により作物を十分に作ることができない。
2 国際市場で食料の価格が上がり十分に買うことができない。
3 穀物が家畜のえさやバイオ燃料として使われてしまうため,必要な量が出回らない。
4 先進国向けの食料だけを生産しているために,自由に農業が行えない。
■問題3
下線③に関して,図1は問題の相互関係の一部をあらわしています(図中の矢印は影響を与えている方向をあらわしています)。
図中の(あ)~(う)にあてはまるものをそれぞれ選び,番号で答えなさい。ただし,関係の一部は省略してあります。
図1
1 化石燃料の使用 2 熱帯林の減少 3 貧困 4 海洋汚染 5 砂漠化
■問題4
下線④の日本語での呼び方について9文字で答えなさい。
慶應義塾湘南藤沢中等部(2020年) 一部略
--------------------------------------------------------
■問題1 1
■問題2 4
■問題3 (あ):3, (い):2, (う):5
■問題4 持続可能な開発目標
■問題1
農業に使用する水の量を減らすと穀物の生産を増やすことはできないので,1は適当ではありません。
2について,同じ土地で一年に何度も作物を栽培すると,土地がやせてしまい,かえってしばらく土地を休ませなければならなくなることもあります。
■問題2
世界各地で,おもに先進国に輸出することを目的として農産物が生産されていますが,先進国向けの食料「だけ」を生産しているわけでは
ないので,4は適当ではありません。
■問題3
(あ)について,食料不足の結果として起こり,途上国での人口急増と相互に影響しているので,3の「貧困」だと考えられます。
途上国では食料を増産するための働き手が必要になることなどから,人口が増える傾向にあり,これが食料不足をまねき,結果として貧困に
つながるという悪循環が見られます。
(い)について, 貧困と過度な放牧や耕作の結果として起こり,地球の温暖化の原因となっているので,2の「熱帯林の減少」だと考えられます。
(う)について,過度な放牧や耕作や熱帯林の減少の結果として起こるので,5の「砂漠化」だと考えられます。
また,砂漠化によって緑地が減ることで地球の温暖化が進行し,地球の温暖化によって気候変動が起きると,砂漠化がいっそう進行します。
■問題4
SDGsは「Sustainable Development Goals」の略称で, 日本語では「持続可能な開発目標」とよばれます。
※Sustainableは,sustain(持続する)とable(~できる)からなる言葉
「☆SDGsが楽しくよくわかるまとめ&過去問解説集カード」はコチラ
--------------------------------------------------------
教材のご相談は、下記のフォームより行っております。
こちらのフォームからお問い合わせください。
(外部リンクに移動します。)
基本、お子様の学年・志望校のみの入力で構いませんが、得意・苦手科目、通っている塾の情報等、詳しい内容を教えてくださるとより詳しく対応できます。
必ず、ご回答しますが、数日たっても届かない場合は、アドレスの入力ミス等なんらかのトラブルがある可能性がありますので、
「gaku3102002アットマークyahoo.co.jp」までご連絡ください。
子どもに、勉強の楽しさ、わかる喜びを伝える教材は、
まで。
ぽちっとお願い致します。(人気の記事も見られます)
その一押しが今後の励みになります。