トシヤは叫び声とともにチビデブに殴りかかった。

しかし、その拳がチビデブにあたることはなく、トシヤの前には短髪女王様が立ちはだかった。拳が放たれる前に短髪の蹴りが顔面を狙ってきた。それを腕でガードし、バックステップ。チビデブの間合いに入らないよう距離を取った。

案の定チビデブが身構え、無理やり間合いに入れば確実にカウンターを貰っていただろう。

と、チビデブから短髪に目を移せば、蹴りからの追撃がトシヤに届こうとしていた。

俺がチビデブの攻撃を避けるのを読んでいたのか?

左からのボディ。

「くっ」

とっさのガードでダメージを軽減。

「ふん。なかなかやるな」

「お褒めいただき光栄だよ」

言葉が終わらないうちにトシヤの右の拳が放たれる。

「きゃっ!」

短髪はカウンターの反応に遅れ、ガードした腕にダメージをもろに受けた。

感覚が少しずつ戻ってくる。

懐かしいな。

女子高生二人はトシヤのカウンターに驚き、トシヤを睨みつけている。

「お前ら、名前は?」

「……。……」

「まぁ、言うわけねぇか」

女子高生は黙秘を続ける。

「俺は仲間にトシヤって呼ばれているよ」

女子高生はじっとトシヤの出方をうかがっている。

しかし、トシヤは一向に仕掛けようとしない。ゆっくりと何かを取り戻そうとしていた。


続く