続きになります。
■大竹しのぶが安倍首相の戦争政策を真っ向批判! 明石家さんまも「戦争のために税金を納めてるんじゃない」

女優の大竹しのぶさんはこう語っています。
「私は「ずっと戦後でいいんじゃないの?って思います。戦後70年、100年、200年…。戦後が続くことは、日本が戦争しないということだから。もう“戦後”じゃないんですみたいな言葉には、危機感を覚えます。戦後レジームからの脱却なんてしなくていい」
大竹さんは、山田洋次や是枝裕和、高畑勲、大林宣彦、岩井俊二らという世界的な監督や、吉永小百合や倍賞千恵子、野際陽子らといった俳優たちとともに安保法案反対アピールを行ったひとりです。また、参院での安保法案可決の数日前に国会前の反対集会に参加しています。
実は大竹しのぶさんは、特定秘密保護法案が議論になっていた2013年の段階から、かなり強い言葉で危機感を表明していました。
「いつの間にか、大きな力に巻き込まれていく怖さを感じる。なんだろう、今聞こえてくる足音は。あの戦争も、人々が『変だよね』と感じているうちに始まってしまったのではないのか。自分の名前を出して意見を提示し、責任を持てる年齢ですから、それはやっていきたいと思っています」と語っています。
テレビで観る大竹しのぶさんは、どこか天然ボケのような、のほほんとした空気を醸し出していますが、実際はかなりしっかりとした考えの持ち主であり、靖国神社へ参拝したばかりだった安倍首相にも、苦言を呈しています。
「特攻隊の人たちは、自分が死ぬことで、戦争をやめてくれという思いだったと思う。安倍総理は御霊をねぎらうのがなぜいけないのですかということをおっしゃっていた。しかし、特攻は美しいことではなく、残酷で、二度とあってはいけないこと。それをもっともっと知らせることのほうが大切なのではないでしょうか」
大竹しのぶさんは戦争を直接知らなくても、数多くの作品で、役としてその時代を生きてきたからこそ、現在の戦争を是認するようなムードに「ノー」と自らの意見を発信し続けているのです。
また、大竹さんは憲法改正について、「国のことを考えるのは、私たちが選んだ国会議員。みんなの意見の代表のはずなのに、私たちが考えていることとの間に差がありすぎる。憲法が変わることは絶対に阻止しなくちゃいけないと思う。知らないうちに『あれ、ちょっと言葉が変わってない?』みたいなことにならないように。唯一の被爆国として、ノーベル平和賞の候補にもなった「憲法9条」をこんなに簡単にないがしろにしていいものなのかということも、誰もが思うことだと思う」と語っています。

ちなみに、大竹しのぶさんと離婚した明石家さんまさんは、『さんまのまんま』でこんなエピソードを明かしています。
「ぼくは昔、日本からアメリカに、戦争のために寄付するということがあったとき、さすがに怒って国税局に行ったんですよ。俺は戦争のためとか、人殺しをアシストするために働いてるんじゃないって。そのために税金を納めてるんじゃないって言いにいったんです」(2014年2月15日放送回)
■宮崎駿に続き高畑勲も安倍首相を批判!

高畑監督は、1988年に日本で公開された『火垂るの墓』が海外でも高い評価を受け、イギリスでは実写映画化される予定もあり、“反戦映画”の名作といわれていますが、高畑監督は意外な認識をもっているようです。
「『火垂るの墓』は反戦映画と評されますが、反戦映画が戦争を起こさないため、止めるためのものであるなら、あの作品はそうした役には立たないのではないか。そう言うと大抵は驚かれます。攻め込まれてひどい目に遭った経験をいくら伝えても、これからの戦争を止める力にはなりにくいのではないか。なぜか。為政者が次なる戦争を始める時は「そういう目に遭わないために戦争をするのだ」と言うに決まっているからです。自衛のための戦争だ、と。惨禍を繰り返したくないという切実な思いを利用し、感情に訴えかけてくる」
高畑監督にいわせれば、「死にたくない、というだけなら、その先には必ず、死なないために、殺されないために相手を殺す、という発想が出てくる」
存在を放置しておいたら自分たちが殺されるという理由で、先に攻撃を加えるようになるからです。「死にたくない、殺されたくない」という感情につけ込まれて、再び戦争は始まるものだと結論づています。
これまでの多くの戦争が「自衛」という名目で行われてきました。
それは最近の戦争でも同じで、ありもしない大量破壊兵器の存在を名目にアメリカが始めたイラク戦争のように、「殺されたくないから先に殺す」という傾向はますます強くなっているのです。
本当の意味で戦争をなくそうとするなら、「死にたくない」だけでは足らず、「人を殺したくない」という気持ちこそが、はじめて戦争の抑止力となるのです。
しかし残念ながら、この国はまったく逆の方向に向かっています。「殺されたくない」という人の気持ちを利用して、集団的自衛権の行使容認や憲法9条の改正を目論む安倍首相をはじめとする勢力に導かれているのです。
高畑監督は「憲法9条があったからこそ、日本は戦争によって殺されることも、だれかを殺すこともしないで済んできた」と語っています。
「憲法9条が政権の手足を縛ってきたのです。これを完全にひっくり返すのが安倍政権です。それも憲法改正を国民に問うことなく、憲法解釈の変更という手法でです。「普通の国」なんかになる必要はない。ユニークな国であり続けるべきです。 戦争ができる国になったら、必ず戦争をする国になってしまう。閣議決定で集団的自衛権の行使を認めることによって9条は突如、突破された。私たちはかつてない驚くべき危機に直面しているのではないでしょうか。あの戦争を知っている人なら分かる。戦争が始まる前、つまり、いまが大事です。始めてしまえば、私たちは流されてしまう。だから小さな歯止めではなく、絶対的な歯止めが必要なのです。それが9条だった。しかし、それは結局、わたしたちの選択の結果です。私たち日本人は昔と全然変わっていないんじゃないか。周りと協調することは良いことですが、歩調を合わせることが絶対の価値になっている。古くからあるこの体質によって日本は泥沼の戦争に踏み込んでいったのです。私はこれを「ズルズル体質」と呼んでいますが、「空気を読む」なんて聞くと、これからもそうなる危うさを感じずにはいられません」
つづきます。