古着屋type.Bです!


今回は少し趣向を変えて、生地について書いていきます!


生地一つでデザインの意図とか当時の価格帯とか服をみて分かってくる事が多いので、

より古着を楽しめるかと思います!!



早速ですが本題に入りたいと思います、

生地を構成する要素が

組成(原材料)とか組織(布の織り方)とか

染色とか加工とかがあるのですが

今回は組織に注目して商品紹介していきます!


その前置きとして

組織には基本的な種類があるのですが、

1、平織り

2、綾織り

3、繻子織り

ほとんどの生地がこの三つで出来ているのでこれらの違いや特性について触れていきたいと思います。(パイル、ベロア、不織布、メルトン、ジャガード系等特殊な物も他にも色々ありますがキリが無いので)


先ずは分かリ易い定番から


90sLevis501

this is デニムのリーバイスです!
このデニム生地は先ほどの3つの中でいう
綾織りで織られた生地になります!

綾織りの特徴として
ツヤ感が出やすく密度があり、厚みと重さのある生地が出来やすいのが特徴ですね。
(織り方等は情報量が多くなるので触れないです、気になる方はググるとでてきます!)

耐久性は3つの中だと丁度真ん中なのですが、
厚みや重量感を活かしてワーク、ミリタリー等のタフでカジュアルな服の生地は綾織りである事が多いです!

例えば、、
デニム、チノ、ヘリンボーン、ギャバジン等々
タフな印象の生地が多いですね!


見た目としては

"ノ"に字に↙斜線が入っているのが分かると思います。これが綾織りです!

 




"逆綾"と言って反対の↘のパターンもあるのですがこれも綾織り(今さらですが斜文織りとも言う)になります、特に見た目意外に差は無いです!

因みに逆綾は


remake dickies Loose fit


ディッキーズのチノパンツです!
↘逆綾になっているのが分かると思います!

使用感もありますがこっちはポリエステルも使われているので同じ綾織りでも質感が違います。
(先ほどのデニムはコットン100%なのですが、ポリエステルが入ると耐久性が上がったり、乾き易くなったり、アイロンがかかり易かったりメリットがある一方、
逆にデメリットとしてコットンポリの組み合わせは使用していくとコットン部分だけ玉になってきたりします。使用感の強いディッキーズを見ると玉になってるのを見たことあると思います。)
 


続いて平織りについて触れていきたいと思います!
丁度、綾織りとの対比が分かり易い商品があったので

90s pellepelle jeans バギーパンツ
一見、ん?デニムじゃん!さっきデニムは綾織りっていったよね!と思うのですが近くで見ると、、

斜線ではなく、
+こういう感じでクロスでになっていると思います。これが平織りになります!
なので正確にはシャンブレーという生地名ですね。
(シャツで良く聞く生地ですがこのパンツは使う糸の太さを太くしてよりデニムに近いニュアンスを出しています。デニム、シャンブレー、ダンガリーの違いも詳しくあるのですが割愛です)

平織りの特徴としては、
軽くて摩擦に強く3つの中で1番耐久性があるというのがあります。ただ綾織り比べ厚地の生地が作りにくいという点もあります。
(これがワークやミリタリーで採用されにくい理由です。厚みのある平織りは一手間、二手間があるので高価な場合が多いので、、)

シャツ生地や春夏の薄物生地、民族ファブリック等のフワッとしたニュアンスの生地が多いですがベーシックな織り方なのでコーティング等の加工で色々あるというのが正直なところです。
聞き馴染みのある生地名は、、
ブロード、シャンブレー、ガーゼ
後は少し特殊ですがポプリン、オックスフォード(工夫よって厚地に仕上げた系)等あります。


話を戻しますが先ほどのバギーパンツの様に通常だと綾織りの生地デニムを採用するところを

ブランドの意図によって、フワッとしたボリューム感の出る平織りのシャンブレーに変え、ただぱっと見た印象はデニムに見える様な生地を採用しているところがこのパンツの面白さかなと思います。

話が変わりますがこのpellepelleやGUESSのオールドはストリートブランドでありながら
しっかりとした服作りへのアプローチをストリートアイテムに落とし込む辺りが一線画す評価を得ている所以ですね。
 


続いてですが
90s nautica ボタンダウンシャツ

襟とその他で生地が違うのですが、、



襟は平織りのシャンブレーになっており、黄色が綾織りのツイルになっています。
(綾織りの良く分かんないのをツイルって言う事が多いです)

この襟のシャンブレーがオーソドックスな物になっており、先ほどのパンツが如何にデニムによせているかが分かると思います!

ドレスシャツは平織りの物が基本ですが
こいつはBDシャツというのもありますが、
ノーティカのブランドテイスト的にも
カジュアルな印象を与える綾織りを採用する辺りがらしいなという見方が出来ます。
(ブルックスブラザーズだとトラディショナルなのでカジュアルなBDシャツでも平織りのオックスフォードを使う事が多いです。)

この2トーンシャツは襟に綾のデニムではなく、平のシャンブレーを持ってくる事によって色相いだけでなく生地感にもメリハリを出している辺りが渋いな~とそんな感じです!



今回長いですが、
最後に繻子織りを!!

60s remake Taylor

前にも紹介したテーラードです…
探した結果これしか店舗に無かったです💦
このことから分かるように平織りと綾織りが大体を占めてます!

繻子織りはサテンクロスとも呼ばれるよう、
サテン生地が代表的な織り方です。
フォーマルやドレス等や高級品に使われる事が多いので球数が少ない所ではあります。
(ランクの高いオックスフォードも繻子織りっぽいと言われています。3つの中だと織り方が複雑で難しいです。)

特徴としては光沢がありなめらかでドレープを出し易い等がありますが、耐久性は3つの中で1番低いです。

今回のテーラードはウールの繻子織りです。

タテ糸とヨコ糸で違う色なのと春夏素材で密度がまだ揺るかったので分かり易いです。

点々になっている明るい色がタテ糸ですがこれが◆っぽくなって見えます、色があるのでホント分かり易いですがこのタテ糸が出ている面積が少ないので光沢が出る様になっています。

こういった所からお値段の張る生地を使っていた事が分かってきます!
(もちろん繻子織りでなくてもお高い生地はいっぱいあります)
 



なんとか、、
生地の3原組織は触れれたので
今回はこんな感じです!


生地の成り立ちの知識があれば
ブランドタグがなくとも服の質を判断出来る様になりますし、古着の解説本等も知ってる前提で書いてたりするので何かのお役にたてれば、また興味を持つきっかけになれば幸いです!

お付き合い有難う御座います。