試製90mm中特車砲(61式90mm戦車砲試作)
一部を紹介
試製90mm中特車砲 取扱説明書
当時まだ戦車が特車と呼ばれていたので「特車砲」
「ST-A4-004用」と赤のグリスペンで書かれている。
試作4号車に搭載された90mm砲の取扱説明書
いわゆる「青焼き」とよばれた印刷(ジアゾ複写)であり、ペラペラの生写真?が接着剤で張り付けられている。
全体組立の写真はST-A3試製中特車(第2次試作)
砲口制退器は2種類だ。
※画像は「砲口制退機」表記だが、現在表記は「砲口制退器」
STA-A2にも取り付けられていたシングルバッファタイプの「傘型」と先に紹介した展示STA-A2とは異なる形状の「Z型」である。
一般的には「T型」とも呼ばれるが、先の砲口制退器がT型で、区別のためZ型としたのかもしれない。
制退能力は傘型が勝るが爆風転向機能を合わせ持つZ型が次弾速射性能に勝るというこで量産車に採用された。
米軍戦車に搭載されていたバリスティックドライブ(機械式弾道計算機)を装備
バリスティックドライブユニットを取り付けた状態
シャコ万力で装着してある・・・
流石、試作車だ!
ちなみにこの米軍装備をまねた「バリスティックドライブ」、試験の結果『砲手用潜望鏡の照準ノブを直に動かした方が速いし正確だね』という事で没装備になる。
砲俯仰用油圧回路図
カラーになっているが、当時はまだカラーコピーは存在していない。色鉛筆で塗ったお手製である。