装輪装甲車(改)たいばく
装輪装甲車(改)第2弾だ!
不細工だと評判の装輪装甲車(改)
どうしてこうなったのだろう?
これだ。
頭が天井に付いている。
IED(即席爆弾)でドン!!とならなくても悪路で首やっちゃいそうだ。
『お前は座高が高いからだ!』
と言われればそれまでだが。
要するに、室内高が低いと耐爆用の座席の設置も難しいわけだ。
とはいえ、姿勢を低くし間接防御力を得る設計思想なのだから仕方ないな。
走行安定性には幅が広い方が良い。
しかし耐爆性能及び平時の日本での運用においては幅が狭い方が有利なのである。
そんなわけで、背高のっぽの車両が出来るわけだ。
96式とは真逆のトレードオフを行ったわけだ。
以下は昨年の防衛技術シンポジウムにおいてIEDなどによる耐爆状況をシミュレートしたものだ。
軽量戦闘車両システムのものだが、車両はNBC偵察車がベースである。
装輪装甲車(改)もNBC偵察車ベースとされるので、これらの耐爆技術はフィードバックされるとみていいだろう。
96式装輪装甲車を模したと思われるシミュレーションだ。
通常座席で、室内高も低いのが見て取れる。
IEDは操縦席下面で破裂した状況である。
床面が変形し乗員室内の隊員及び操縦手が大変なことになっている。
耐爆仕様のシミュレーションだ。
乗員室直下で爆発が起こった状況だ。
乗員室下にはV型装甲を含む緩衝部があるため、乗員室の床面は変形していないのが分かる。
また、衝撃緩和座席の装備および高い室内高により乗員の体勢変化が少ないのが分かる。
でも装輪装甲車(改)は普通の座席
公開された室内だが、座席は通常仕様である。
三菱重工製のベンチャーAPCであるMAV(三菱装甲車両)には
衝撃緩和座席が付いていたが、あくまでオプションという話であった。
平時仕様においては通常型シートの方が利便性も高いし、海外派遣時に必要であればその時によ良い座席を設置すれば良いのだ。
大切なのは、その時に必要な座席を設置し、かつ有効に機能できる空間がある事なのである。
背が高く不格好なのはその為だ。
無駄に高いのではなく必然なのだ。
なお、歴戦の米海兵隊装甲車両の中はさぞかし良いフローティングシートのような衝撃緩衝座席が装備されているのであろう。
なにせ「バトルプループ」されているからな。
そこで最後に昨年滝ケ原駐屯地記念行事で撮影した海兵隊のLAV25A2の兵員室の画像を貼る。
これが、実戦で培われた装備だ!!!
装輪装甲車(改)の座席の方が良く見えるのは老眼か脳がバカ?