丸 2010年1月号
丸 2010年1月号
TK-Xの文字につられつい購入
TK-Xというのは
TK=TANK(戦車)
X=不明な物(実際採用されるか判らないというような意味がある)
まあ、試作戦車という意味ですね
74式戦車はSTBと呼ばれていたのが有名だが
NTK(N=New)とも呼ばれてた。
ちなみに61式戦車はST
STには諸説ある。
国産初の装甲装軌車両が
60式106mm自走無反動砲
SSと呼ばれていた
装軌車両(Souki Syaryou)の頭文字から来ている
61式戦車は2番目なので
SSの後ろのSをアルファベットのSの次のTにしたと言われている
決してTANKのTではないようだ
その証拠に3番目の60式装甲車はSU
STの開発名が戦車を表すので
2番目の戦車である74式戦車はSTBと呼ばれる
じゃあ、3番目の90式戦車はSTCかと思いきや
TK
90式戦車の時には
NTK TKX XTKなどの呼び方があったと聞く
新戦車も新戦車の名の通りNTKとTKX
2通りの呼び方があったようだ
このため車体番号は下記のように記されている
61式戦車=ST-0001
74式戦車=STB-0001
90式戦車=TK-0001
新戦車はどうなってるのか興味深いね
前置きが長くなった。
肝心の記事だが
新戦車に関する記事は3つ
■新戦車に盛り込まれた技術革新
■中古品で始まった陸自戦車体系
■TK-Xが実戦に投入される時
記事を書いた方たちには申し訳ないけど
気になった部分を書いてみます
■新戦車に盛り込まれた技術革新
著:野木 恵一
この方も、90式戦車は
「北海道に配備するための戦車であり、
他の地方に迅速に配置換えするような事態は、
もともと考えていない」
言い切っています。
じゃ、なんで50tの搭載力を持つ
トランスポーター「特大型運搬車」が90式戦車と平行して開発されたのさ
他の地方に迅速に配置換えするためでしょ?
また、平時では橋(主に高速道路高架)の通行限界(50~54t程度)から
車体・砲塔分離輸送が容易に出来るように設計されているのは前に述べたとおり。
新戦車については、タイトルに技術革新とうたってる割には
エンジンはともかく無段階変速機やサスペンションについての記述がないのは如何だろう?
FCS(射撃統制装置)についての記述も
大画面ディスプレイが凄い(要約)みたいな感じで書いてあるだけ
ハイビジョンタッチパネルで
「目標を指でタッチすると自動的に目標に砲が向く」
って言うようなことは内緒なのかな?
別に秘密にするようなことじゃないと思うけど。
■中古品で始まった陸自戦車体系
著:奈良原 裕也
タイトルで判るように新戦車についての記述は7ページ中の1ページ
まあ、ダイジェストみたいな物ですね
体系を知るには良いでしょう。
気になった部分は120mm戦車砲の記述
「一部にラインメタル社の技術を導入してあるので、
現在陸自が運用中のJM33(DM33のライセンス生産)
APFSDS(装弾筒付翼安定徹甲弾)よりも強力な
DM43/DM53弾も撃てるようだ」
う~ん。なんか何処かのネットの書き込みで見たような気が・・・・
ラインメタルDM53APFSDSは55口径砲専用弾なんだけどな
DM53を90式戦車等の44口径砲でも撃てるようにした
DM63はご存じないのかな?
DM43にいたっては44口径砲で難なく撃てる。
ラインメタルが当時最新のDM43はライセンス渋ったんで、
やむなくDM33のライセンスになったんだが。
■TK-Xが実戦に投入される時
著:竹内 修
TK-Xが投入される戦場はどのようなものがあるか
また、現在の戦場でTK-Xは戦えるか否か
みたいな内容だけど・・・・
ツッコミ所多すぎ・・・
全部に突っ込みいれると明日になっちゃうんで一部のみ
新戦車ネタではないんですが、
74式戦を「待ち伏せ戦術に特化した七四式戦車」
言い切っておられます・・・
74式戦車の開発目的は
「機動打撃の骨幹として使用」です。
確かに現在では、その装甲の薄さから待ち伏せ戦術を採らざるを得ないのは否定しないけどね
新戦車関係では「徹甲弾Ⅲ型」
新戦車用として徹甲弾Ⅲ型を開発したんじゃなくて
これは新戦車用の徹甲弾はⅠ型~Ⅳ型の4タイプが検討され
結果としてⅢ型を採用しただけのことだな
ちなみに新戦車は90式戦車用が使っている砲弾は撃てるけど
90式戦車は新戦車用の砲弾は撃てない。
関連記事として
■世界のMBTデータブック
著:本吉 隆
主要各国最新MBT(主力戦車)について記述
6ページしかないのでさわり程度になってしまうのは仕方ないですね
T-90系列の記事中「アレーナ型ジャマー」の説明が
アクティブ防御システム「ドローズド」の説明になってしまってる
そもそもアレーナはジャマーか?アクティブ防御システムじゃなかったっけ。
以上
なんにせよ、読者のためにもう少しリサーチしてほしいものです。