こんにちは、ぬぬつきです。ブログを開設して7年目、今年も当ブログをよろしくお願いします。もう1月31日だけど……。

 

 さて、今回の記事では1年くらい前に作った蒸気機関車を紹介します。
 「急カーブでも走れる小型の機関車が欲しい」という意図で制作した機関車です。


↑R24レールを使用したレイアウトの例(海老名ブリックカンファレンス2020 軍港ジオラマ)
 

 急カーブというの、具体的にはTrixBrix社が製造しているR24レールになります。

 これは、半径が24ポッチの曲線レールのことです。一般に電車・路面電車の軌道として使用される事が多く、蒸気機関車が走ることはあまりありません。しかし、鉄道スペースが限られるジオラマの中にエンドレス(周回線)を設けるには、この曲線を用いて省スペース化を図る必要があります(自室レイアウトも同じ)。

一応、過去作品のCタンク(較100、下写真)や片ボギー気動車(庚80/81)もR24を曲れますが、やや無理がありました。

逆に、ボギー車はなんとか走ったりするんですよね。ただし、はみだしによる接触等は要注意です。

そこで、この急カーブに適合した蒸気機関車として製作したのが本作なのであります。

↑手前のカーブはR24


○内部構造
 
 伝えたいことはこの画像にほとんどつまっています。

 基本構造は前作Cタンク(較100)と同じです。運転台の下にMモーターを配置し、その上の炭庫付近にレシーバー、電池箱はサイドタンクで隠しています。

 


↑モーター上のスペースにミニフィグが乗れるようにしてあります。これはこだわり。

 ギア比は過去作と同じく3:5で減速。牽引力は余り要らないので、ギア比1:1も試作しましたが、強度が足らずやめました。
 車軸配置は前述の曲線走行を達成するために1B※で、全輪フランジ有り。先輪・従輪を増やすのも考えましたが、今回は「極限まで小型化してみよう」ということで、シンプルに1Bとしました。
 で、全長は19ポッチですから、改造等なしの機関車としてはかなり小型の部類に入ると思います。最初のPF自走機はどうやっても大きくなってましたから、これは成長した点。

※先輪1軸、動輪2軸 <oOO 2-4-0とも。明治時代の蒸気機関車に多いです。


↑(拙作の中で)最小動力車としては、後続のレールバスがさらに1ポッチ小さい18ポッチでした。


 電源スイッチへのアクセスも容易にできます。加えて、電池交換も少しの作業でスパッと可能に。以前の作品では車体を解体しないと電池交換できませんでしたから、我ながら成長した箇所だと思っています。このあとの作品はもっとユニット化が進んでますけども。

 

 動輪については、やりくりの関係でBBBラージになることがありますが※、基本的非改造の純正パーツで作られています。別に普段から純正にすごくこだわっているわけでもない(そもそも制作のきっかけとなったR24はサードパーティ製)のですが、純正の小型汽車というのは一応こだわりポイントです。

※カウンターウェイトとゴム溝の有無で判断できるらしい

 


 裏面。モーター背部やコードがむき出しですが、これはこれでいいでしょう。背面の1x1テクニックブロックは後ろを見る窓のつもり。


○外観

 今回は古めを意識しました。具体的には、昭和じゃなく明治・大正の雰囲気です。
 サイドタンクの赤線長方形。また、ボイラー周りは機械を減らし、スッとした印象に。

 一応空制機もオプションで付けられるようにはなっています(↓写真左手)。

 横から(解説なし版)。

 ロッドはメイン・サイド両方作ってあります。メインロッドはカーブ走行時に先輪と干渉しないようになっています。たぶんそこは虫眼鏡に置き換えたほうがいいですね。


○走行性能

↑クロスレールを通過

 

 走行は9割5分くらい安定しています。

 梅小路の展示会(2021,11)では坂のあるミリ卓レイアウトを、戦車を引っ張って安定的に走ってくれました。やったー。
 

・欠点

 ……も幾らかあります。

①歯車が外れる

 たまにあります。小型化により十分は補強を入れられなかったのが主因です。まあ、外れても直すのが簡単なので大丈夫です。
 

②1軸先輪(↓写真)は何かとポイントでの不安が大きい

 あんまりないですが、たまに脱線はあります。逆機や推進で走ったほうが脱線リスクは低いです。

 

③強度

 動軸まわりは色々なパーツを使って強度を持たせています。とはいえ、システムパーツで組んでいるという事実は事実で、やはりテクニックのほうが良いかな……と思わなくもないです。

 

④ロッドが幅広

 9ポッチくらいあります。なので、メインロッドは鉄橋・ホーム等との接触が多いので外して走らせることも多いです。

 

 

○写真

↑さくりん氏の転車台の上で。

 

↑同じく、さくりん氏の扇形庫の中で。以上2枚、快く入庫・撮影させて頂きありがとうございました!。

 

↑ふじもと氏の橋の上で。こちらも撮影台にさせて頂きありがとうございました!

 

 

 

◆以下、架空鉄道での設定◆

 

●皇国鉄道 軽110形

 

○概要

 「軽110形」は皇国鉄道の旅客用蒸気機関車。同鉄道の主力機の一つである。


○開発
 貨客両用の汎用小型機関車として活躍した輳60形の後継は、用途別に貨物機と旅客機に分けられることになった。そのうち、前者が較100形で、後者が本形式・軽110形である。軽110形は主力旅客機関車として完成した。



○構造
 通常のタンク機関車である。側部と背部に炭水庫を有する。
 車軸配置は高速走行に適する1B(2-4-0)である。

○運用


 ほぼ全線で中近距離普通列車に充当される。本機は小型で小回りが効くので、地方線区にも適しているのである。
 牽引する客車は、本線であればボギー式の乙50系列・140系列、地方路線であれば2軸の丙130型などである。
 また、必要があれば短編成の貨物列車を牽くこともある。
 ただし、首都近郊では、電化や気動車による高頻度運転が行われている関係上、本車両が使用されるのは朝晩に遠方との間で送り込まれる客車列車に限られる。また、長大トンネルが連続する海北短絡線でも運行されない。そのため、回送時は別の路線を大きく迂回する。



 以上、ここまで色々と語ってしまいましたが、機関車のご紹介でした。突っ込みとしては、旅客用のはずなのに貨車を牽引してる写真が多いところですね(笑)

 

おわり