こんにちは、ぬぬつきです。今回は、先日製作した西武鉄道の電車「新101系」をご紹介します。
◆製作のきっかけ
特急レッドアロー(10000系)に合わせる普通電車が欲しいな……ということで作りました。西武らしく黄色い電車で、かつ2両で手軽に作れるというのが理由です。同様に2000系も候補だったのですが、先にアイデアがまとまったのが101系でした。
かつて西武線の主力を務めた電車で、今は多摩川線・多摩湖線・狭山線などを走っているようです。現在は赤電塗装と白色塗装が主ですが、黄色もあります。
◆概形
サイズは例のごとく7幅x33長です。レッドアローと4000系は32長ですが、貫通面でやや調整しているのでほぼ同じになります。
クモハ101(Mc1)
←飯能・西武新宿・国分寺
パンタグラフが有るほうの電車です。先頭車に菱形(◇)のパンタが2基あるのはかっこいいですねぇ。なお実車はシングルアームに更新されているようです。
クモハ101(Mc2)
池袋・西武秩父・本川越・拝島→
パンタグラフが無いほうの電車です。ここにPF機器が入っています。
◆構造
・前面
先頭部は工夫しました。普段は垂直でシンプルな先頭しか作っていないので、ナナメ組が難しかったです。
いわゆる「湘南顔」の電車ではありますが、楔の角度はかなり浅いので、上下方向の傾斜のみとしました。シンプルさ優先で。頭を使った複雑な組み方は余り得意じゃないのです(笑)
傾斜の固定はわりとしっかり。2点固定です。
窓は17プレート横組…つまり全幅(7ポッチ=17.5プレート横組)とほぼ同じです。西武の電車の特徴である、銀と黄色の模様も作ってあります。ほかの車両にも応用できそうです(2000系・9000系等)。
新101系は電気機関車に代わる牽引車として使用された編成もあります(それ自体は4両編成)。なので、前面は旧型連結器を装着可能です。
・側面
いつも通りですが、窓もドアも全て順組です。短い車体に3ドアなので、窓割りはかなり省いてますが、実車の特徴はつかめているかなと。
でもまぁ先頭の凝り具合に対して手を抜いたな感はありますね。今回は高コスト化を避けたかったというのもあります。
・内部構成と強度
今回は制作にあたって、合理性と強度を意識しました。
そもそも、7ポッチという規格は、奇数ゆえ剛性を持たせにくく、PF機器との兼ね合いも難しいものです。今作はそういった弱点を克服する実験的な作品でもあります。
内部には1x5プレートを梁として多用し強度を出しています。今まではコスト面で避けてきた方法です。
ドア部はシンプルさ重視で0.5ポッチ下げ。上下からの固定です。5プレート厚を出すのには4x4側面ポッチを使用。
台車。従来の「ターンテーブル+中央ポッチ(ジャンパー)」ではなく、1x5プレートからテクニックパーツで固定する方式を取りました。これなら外れにくいでしょう。あと上下に微動するので坂道に追従しやすいはずです。
こういった強度重視の設計は後続の4000系にも引き継がれています。そもそも強度を重視するなら偶数で組んだほうがいいというのは言わない約束。
・走行装置
PFトレインモーターが無かったのでMモーターで車輪を回しています。トレインモーターがあればこんな構造にはならなかったのに……。
でも、面白い機構です。今回は電池箱・受信機・モーターを単一ユニットとし、メンテナンスや使い回しが簡単にできるようにしてあります。
蒸気機関車で養った技術が活かされたように思います。
台車は引抜けば取れます。端子から独立して動力台車を外せるのは、メンテナンス・輸送において有利かなと。このユニットに対応した電車を作れば、機器の使いまわしも可能になります。
10000系電車と合わせて関山さんのブログでご紹介いただいております(以下)。
【作品紹介】ぬぬつき様の「少し前の、西武」。新101系と10000系
以上になります。遠からず4000系電車もご紹介したいなと思っています。
おわり