貴乃花親方が語ったことが事実だとすれば、

問題はまだまだ山積している・・・・・と。

 

 

貴乃花親方の話を、

羽鳥慎一さんのモーニングショー(テレビ朝日系)で見ました。

昨日放送の独占インタビュー番組も見ましたが、

ほとんどの話は、今朝の番組でも大体わかりました。

 

 

 

スタジオにいた高木美保さんたちもコメントしてましたけど、

貴乃花親方は、時々でもいいので、

マスコミにも、周囲の人にも、協会の人にも、

もっと話しておけばよかったのではと思いますね。

 

警察の調査を尊重して、すべてが終わるまで、

何もしゃべらないと決めていたので、

これまで何もしゃべらなかったのだそうです。

また、相撲協会に対しての礼節を重んじるという意味や、

自分がしゃべることで混乱を招かないようにという意味でも、

沈黙を貫くのが良いと思っていたそうです。

でも、しゃべらないことによって、

勝手な解釈が先行するばかりだったような。

結局、礼節を貫こうとした姿勢も、

勝手に、悪い方向に解釈された状態。

たとえば、理事解任の理由に、

相撲協会への聴取を拒否したことが挙げられてましたが、

何もしゃべらないという決意が、

相手にちゃんと伝わっていないし、

伝わっていても、曲解された気がします。

 

 

それから、相撲界全体もいろいろと

対処を間違ったと思いました。

一つは、何か違う方向へ向いている気がしましたね。

たとえば、何を重んじるのか?

一番に重視すべきは、大きな怪我を負った力士の存在、

それこを大切な事実だと思うのですが、

協会は、怪我人の力士を軽んじた雰囲気を感じました。

怪我を軽んじてしまい、一人の力士を軽んじた。

だから、聴取を拒否していると解釈したのではないかと。

怪我をしてる人に、話ができるようになるまで待つ、

周りにも待ってほしいと伝える、

それくらいの姿勢がほしかった。

 

また、事態の収拾を急ぎすぎたことと、

断定的な話し方をしてしまったこと。

周りから急かされたり、世間の騒ぎ方を気にして、

結論を急ぐ必要があると思ったのでしょうかね。

でも、事態を収拾したいからと言って、

何か発表するにしても、

十分に事実を集めてからでないと、

断定的な話し方はできないはずですが、

電話の又聞きのようなまま伝えたり、

これがすべてだという言い方で発表していたり。

それがマスコミに伝わったために、

正しい事実が何なのか、さらに不明瞭になってしまってる。

また、後から事実が増えても、

それを公表する機会も設けずに放ってる状態かと。

 

 

貴乃花親方は、相撲協会に向けて、

回答書や報告書を何通も出しているのですが、

それが公表されていないとのことです。

貴乃花親方と貴ノ岩が協会の聴取に応じない理由を、

事前に伝える報告書などもあったそうです。

でも、それについての発表がまったくない。

貴乃花親方側の回答書や報告書を、

協会側が受け取って、それを話し合ったという、

感じも協会に見えてこないです。

一視聴者としても、

相撲協会に対して、なぜ?どうして?と感じずにいられないですね。

 

 

結局、貴乃花親方が無言を貫いているのをいいことに、

そこにすべての目を向けさせた、

そういう感じに見えてしまいますね。

 

極力、波風立たせずに、

四方丸く、穏便に済ませたい。

そういう気持ちが強く働いていると思います。

できたら、事件も何もなかったことにしたい。

もしくは、これくらいのことで騒ぐことなのか?

と思ってる人もいたのかも。

だから、被害届を出すことにした貴乃花親方に、

不必要に騒ぎを起こした責任があるという気持ちから、

矛先が向いてしまったのではないか?

という個人的な憶測が出てきてしまいました。

 

この、穏便に済ませてしまいたいという気持ちは、

誰かの具体的な意志ではなくて、

集団の、無言の、無意識のものか。。。

 

 

でも、うやむやにしてはいけないと思います。

大怪我をする人が出てくるなんて、絶対だめです。

 

たとえば、

睨んできたから、という理由で人を殴ったりは、絶対だめです。

生まれつき目つきが悪いや、見た目が強面の人もいます。

本当に悪いのは、すぐにカッと怒る人だし、

冷静に見極めようとしないのが悪いと思います。

 

子どもがしつけの名目で殺されてしまったり、

集団リンチで若者が亡くなる事件をたびたび聞かれますが、

もしかして、今回の事件も、それらと、

同じところが原因ではないでしょうか。

冷静に見極める。暴力以外の方法で対処できないか考える。

相撲は、力の強さがすべてかもしれませんが、

何かあった時は、力の強さで押さえつけるのではなく、

強い力で包容して、そこで正しい対処を考える。

そういう考え方が、相撲界に欠けているのでは?

そう思えてなりません。

 

 

 

冷静さや暴力追放や、もっと広い視野の見方を、

一つの技のように、

相撲界全体が自分で会得してほしい。

そうしなければ、同じようなことが繰り返され続けるのでは?

今回の騒動も、本当の意味で終息しないのではないでしょうか。