ノーベル賞を受賞した山中伸弥氏、

人間の想像を超えるものへ対峙するとき、

それもまた、人間の意志を超えて。。。

 

 

NHKドキュメンタリー - プロフェッショナル 仕事の流儀「研究者・山中伸弥」
https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/284/1669455/index.html
 

 

ノーベル賞を受賞した山中伸弥さんの回。

見逃していたのを再放送で見ました。

彼の研究姿勢を追っていく映像の中で、

研究に向かう際、彼の指針としていることが印象的でした。

 

時に、

亡くなった父の形見の椅子に座って、

父なら、どう考えるだろうと思い馳せる。

また別の時、

予想通りの結果が得られずに、行き詰った実験。

その中で、

予想通りではなかったことにこそ、

くらいついてみる。

そこに新たな突破口が見えてくるがあるという。

 

 

それを聞いて、一つ思ったこと。

それは、

自分自身の意思をいったん横に置いて、

他の人の立場で考え直してみる。

自分の予想通りに進まなかったとき、

いったん、自分の進もうとした方向を中断し、

これまで予想もしなかった他の結果に、

逆に寄り添い、突き詰めてみる。

 

そんな、山中氏の研究への探求の成果は、

自分の意志の向く方向へ猛進し続けた結果かと思ったが、

実は、そればかりではないらしい。

時々、自分以外の誰かの視点で俯瞰的に見直してみたり、

返ってきた不可思議としか思えない結果を

しかも、自分の予想の範疇を飛び出しているそれを、

研究の対象として中央に置いてみたり。

 

 

まるで、それは、

自分の意志ではないものによって、

自分の行動を決定していくような、

そんなことをしている。

山中氏自身が言っていたことだが、

人間というもの、生命というものが、

本当に不思議なものであり、

それを研究していくその過程も、

人間の想像をはるかに超えるものだなと思った。