2016年もまもなく終わろうとしております。新年は酉年です。

十二支は中国からの伝来ですが、日本神話にも天照大神の天の岩戸の神話に「常世の長鳴鳥」が登場します。その関連があるのかどうかは判りませんが、古墳を飾る形象埴輪の中にも鶏形埴輪があります。新年の特別展でこの鶏形埴輪を展示している博物館もあります。

恵解山古墳にも鶏形埴輪があります。前方部の先端の方で出土したとのことです。
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ちょっとわかりにくいのですが、頭の部分です。頭部の右半分だけしかありません。これは前斜めからみたところ。

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後ろから見るとこんな感じです。

頬にびろっと伸びているのは鶏特有の肉髯(にくぜん)という部分です。
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(画像はウイキペディアから引用しました。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%AF%E3%83%88%E3%83%AA

なかなかリアルな造形の様です。復元案を考えてみました。

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頭部以外の部分のモデルは奈良県桜井市の小立古墳の鶏形埴輪を参考にしました。

鶏形埴輪は三重県・石山古墳では墳頂部に並んだ円筒埴輪の上に差し込まれるかたちで設置されていたと考えられています。
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↑ちょっとわかりにくいですが、ここです。

恵解山古墳でも鶏形埴輪は円筒埴輪に差し込まれていたかも知れません。
想像図です。後円部の二段目の画像なのですが、本当は墳頂にあったと思います。
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前方部の先端で目立っていたのではないでしょうか?。

5世紀前半の鶏形埴輪は雌雄つがいの場合がありますので、恵解山古墳でもそうだったかも知れません。
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いろいろ想像が膨らみます。

恵解山古墳では東側造り出しで出土した水鳥形埴輪が知られており、広報長岡京の新年酉年特集の表紙も飾っておりますが、鶏形埴輪の事ももっと知られて欲しいものです。

2017年も良い年でありますように!。