ピノキオの音楽会

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2023年5月3日(水)14時開演@上尾市文化センター大ホール
 

 ゴールデンウイーク・ファミリーコンサート《モーツァルトの音楽会》は、大型連休のど真ん中、5月3日に行われ、多くの家族連れに来場いただきました。おねがい


 コンサートは、その名の通り、モーツァルトの名曲ばかりを集めた内容。

 

 第1部は器楽によるアンサンブルとピアノ独奏。後半の第2部は、モーツァルトの代表オペラ「フィガロの結婚」をオリジナルアレンジした【フィガロの結婚式】を上演しました。


 第1部は、フルート、ヴァイオリン、ビオラ、チェロの四重奏による「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」第1楽章で幕を開けると、続いてフルート四重奏ニ長調K285。フルートの躍動的で輝かしい音色がホールを包みました。


 続いてはピアノソナタ3曲。「トルコ行進曲」から始まり、第10番ハ長調K330第1楽章、第8番イ短調K310第1楽章と、ピアノソナタの有名曲をそれぞれ演奏しました。


 第1部のトリは、ピアノ四重奏変ホ長調K493第1楽章。ピアノ四重奏の発明者と言われるモーツァルトの充実した旋律が場内に響き渡りました。


 第2部「フィガロの結婚式」は、「フィガロの結婚」のあらすじをベースとしながらも、オペラ「ドン・ジョバンニ」からテノールの名アリア2曲や、コンサートアリア、そして「アレルヤ」を演奏するバラエティー豊かな内容でした。

 

 圧巻は伯爵夫人演じる国内トップソプラノ歌手安井陽子。伯爵夫人は初挑戦ながらも、アリア「楽しい日々はどこへ」では伯爵夫人の心情を見事に表現しました。

 

 そして、メーンとも言えるコンサートアリア「あなたに打ち明けたい、おお神よ」では、重厚な表現力とともに高音を見事に操り、その実力を存分い発揮。聴衆を完全にとりこにしました。


 来場者アンケートでも、安井陽子へ絶賛の声が多く寄せられました。また、来場者の多くがクラシック音楽に馴染みの薄い方のために、司会進行役としてモーツァルトが現れ、曲の解説や、モーツァルトにまつわるこぼれ話を披露しながら、コンサートを進行。「解説があってわかりやすかった」などの好意的な声が多く寄せられました。


【出演】
ソプラノ:安井陽子
ソプラノ:脇田つぐみ
テノール:友清和親
テノール:友清創
バリトン:寺西一真
ヴァイオリン:野村祥子
ヴィオラ:西村葉子
チェロ:谷屋勇樹
フルート:森田はるか
ピアノ:齋藤晴美
ピアノ:成田栄子

 

【曲目】
・クライネ・ナハトムジーク第1楽章
・フルート四重奏ニ長調 K285
・ピアノソナタ《トルコ行進曲》(齋藤)
・ピアノソナタ第10番ハ長調第1楽章(成田)
・ピアノソナタ第8番イ短調第1楽章(成田)
・ピアノ四重奏変ホ長調K493 第1楽章(齋藤)
歌劇《フィガロの結婚》より
・「もう飛ぶまいぞこの蝶々」(寺西)
・「愛の神よ、安らぎを与えたまえ」(安井)
・「恋とはどんなものかしら」(脇田)
・「手紙の二重唱」(安井、脇田)
歌劇《ドン・ジョヴァンニ》より
・「彼女こそ私の宝」(友清和親)
・「彼女を慰めて」(友清創)
・コンサートアリア「おお神よ、打ち明けてください」(安井)
・モテット《踊れ喜べ幸いなる魂よ》より「アレルヤ」(安井)

歌劇《リゴレット》(G.ヴェルディ)

 

「愛」の形に正解はない。

 

そんな「愛」などあり得ない。

他人から見たら、そう見えるものでも。本人からすれば、必然なのかもしれない。

 

それが純粋であればあるほど。

 

《リゴレット》はまさにそのようなオペラだ。

 

《リゴレット》には3つの愛の形が登場する。

一つ目は、娘を思う父親の愛。

二つ目は、享楽に全力を注ぐ愛。

 

そして、三つ目が、純粋すぎる若い娘の愛。

これらが複雑に絡み合い、物語は救いようのない結末へと進む。

 

リゴレットはせむしであるが故に差別を受けながら生きてきた。

小国マントヴァに移り住んで3カ月。領主である公爵のお抱え道化師として働いている。

 

公爵はリゴレットを道化師として召し抱える条件として、「この俺を笑わせろ」と言った。

 

リゴレットは毒舌を用い、宮廷の家臣(廷臣)たちをからかい、皮肉り、揶揄し、公爵を喜ばせた。

 

奇形と嘲笑われる人生。みんなと同じには生きられない。人から笑われる自分は、人を笑わせること以外、何もできないと自嘲する。無理でもやらなくてはならない。生きるために。

 

「俺は暗殺者と同じ。この舌で人を殺す。でもそれはお前たちのせいだ」

 

そんなリゴレットが唯一、人間を取り戻せる場所がある。最愛の一人娘ジルダの存在だ。

もうこの世にいない妻は「惨めな自分に同情し愛してくれた」

その忘れ形見であるジルダは、リゴレットにとって生きる唯一の希望なのだ。

 

だからこそ絶対に失いたくない。

 

リゴレットはジルダに毎週日曜日の教会の礼拝以外の外出を禁じた。

 

娘の存在がバレて、道化師への復讐の刃がそちらに向かうことを恐れたからだ。

 

しかし、ジルダの存在は、廷臣たち、そして何より好色で知られる公爵の目に留まってしまう。

 

週一度の礼拝に姿を見せるジルダ。その美しさはまるで天使のようだった。

愛を求める公爵はお忍び姿で礼拝に通い、ジルダを見染める。

一方のジルダも、若い青年からの視線を無視できないほど感じていた。

父親に束縛されて生きてきた少女の心の中に、情熱が燻っている。

 

そして、ついに公爵が目の前に現れ、ありったけの情熱を持って、ジルダに愛の言葉を畳みかける。

ジルダは戸惑いながらも、次第に自分の心を開放する。純粋であるが故に、愛の炎はものすごい勢いで燃え上がった。

 

若く陽気で男前の公爵。富と権力もある。

彼に口説かれて、落ちない女性はいない。

 

領主の家に育った公爵の愛とは。

 

「風の中の羽のように、いつも変わる女心。

熱い涙、派手な笑顔、あれもこれも嘘偽り」

 

これが公爵の女性観だ。人生観と言ってもいいかもしれない。

男女問わず、権力者に近づいてくる者について、実体験からこう考えるようになったのだろう。

 

「どんなに美しい女性でも、私の心は渡さない。

今日、あの女性を好きになれば、明日は別の女性を気にいるだろう」

 

しかし、公爵はこうも言っている。

「美女が私をその気にさせれば、アルゴスの百眼にも挑戦しよう」

アルゴスとはギリシア神話に登場する巨人。全身に目がついているため、死角がない。

 

一人の女性を一生をかけて愛することはないが、一瞬でも愛した女性には、全身全霊をかけて愛を注ぐ。

常人には理解できないかもしれないが、これが公爵の刹那の愛だ。

 

公爵は貧しい学生だと身分を偽り、ジルダを口説き落とした。

しかし、直後にジルダは、廷臣たちに攫われてしまう。

廷臣たちはジルダをリゴレットの情婦だと勘違いしていた。

ジルダを好色の公爵に献上し、リゴレットを笑い者にしてやろうと考えたのだ。

 

公爵はジルダがさらわれたことを本気で心配するが、

宮廷に現れた廷臣たちの話を聞き、それがジルダだとわかると目の色を変え寝室へと消える。

 

逆上したリゴレットは、殺し屋に公爵の暗殺を依頼する。

 

殺し屋は踊り子の妹マッダレーナを使い公爵を誘惑させ、自身が営む町外れの宿屋へ誘い込む。

そこで公爵がマッダレーナを口説いている姿を、リゴレットはジルダに見せ、公爵の本当の姿を知らせる。

 

裏切られたと涙するジルダ。

父から「今夜のうちに街を出よう。私も後から行く。さあ、行きなさい」と言われる。

 

とんでもない男だと心では理解するジルダ。

しかし、足は再び宿屋へと向かっていた。

 

そこで殺し屋とマッダレーナの会話から、公爵の暗殺計画を知る。

ただ、殺害直前になって、公爵に惚れてしまったマッダレーナが、兄に公爵の命乞いをする。

そこで、兄は「真夜中12時までに、この宿屋に来た奴を身代わりとして殺す」と提案する。

 

その日の夜は、嵐だった。

 

「こんな嵐の夜に、誰も来ないよ!」

マッダレーナは涙を流す。

 

11時半を告げる鐘が鳴る。

兄「まだ30分ある」

 

時間が迫る。

 

ジルダ「あの人は私の愛を裏切ったけれど、、、私はあの人の身代わりになりたい」

 

ジルダは躊躇なく戸を叩き、宿屋の中に入って行った。。

 

「神様、この酷い人たちをお許しください。許してお父様。これから救おうとする人の幸せを願います」

 

ジルダは公爵の身代わりとなり殺し屋に刺され命を落とした。

 

裏切られた相手の命のために、自分の命を犠牲にする。

あり得ない。

普通はあり得ない。

 

だが、本当にそうだろうか。

 

その答えはあなた自身が見つけるしかない。

 

歌劇《リゴレット》見るなら↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 数あるオペラの中で、「最もイケメンは誰か選手権」を開催したら、優勝はフランスの詩人「アンドレア·シェニエ」です!(完全に独断と偏見)

 

 ウンベルト・ジョルダーノが作曲したこの傑作オペラは、フランス革命の中、クールでありながら、愛に生き、31歳の若さでギロチンの刃の下に露と消えていった実在の人物、シェニエの半生を2時間たっぷりお届けするストーリーです。

 

悲劇の詩人を演じるのは、稀代のイケメン・テノール、フランコ・コレッリ。歌うのは有名なアリア「ある日、青い空を眺めていると」です。

 

第1幕、伯爵令嬢マッダレーナから「愛」という言葉を入れた即興詩を作るようにせがまれたシェニエ。

 

詩は、美しい大空への賛美から始まり、やがて「老人がパンを求めている時、何も手を貸さなかった。貴族は何をやっているんだ」と貴族批判へ。

 

そして、「愛を軽蔑するな、愛こそが世界の魂で、生命なのだ」と熱く言い放ち、マッダレーナに「あなたは愛をご存じないのですね」と愛を軽く考えないように諭します。

 

その後、2人は恋に落ちますが、シェニエは革命政府に捕まり、死刑を宣告されます。

 

 

第4幕、死刑を宣告されたシェニエが牢獄で辞世の句を読みます。有名なアリア「5月のある晴れた日に」です。

 

美しいメロディー。そして大胆な転調からのダイナミックな展開は音楽的高揚感を与えてくます。まさに名曲です。

 

〝美しい5月の日が

 風の口づけと

 陽の光の愛撫を受け

 青空へ消えていくように

 

 美文の口づけと

 詩の愛撫を受け

 僕の生きてきた道のりは

 終わりを告げようとしている···

 

  どんな人生にも時は流れている

 今、僕には死が近づいている

 最後の一行を書き終える前に

 死刑執行人は、僕の命の終わりを告げるだろう

 

 せめて詩よ!

 最後の女神となり

 あなたの詩人に もう1度与えてくれ

 鮮やかな ひらめきを!

 かつての 燃える炎を!

 

 僕の心を 生き生きとした力で満たしてほしい

 その時 あなたに捧げよう

 死んでいく僕の

 最後の冷たい息吹を!〟

 

 

人生を嘆くことなく、詩人として最期を迎えようとしているシェニエ。

そこにマッダレーナが現れます。彼女は看守を買収し、処刑が決まっていた女囚と入れ替わっていたのです。

 

シェニエとマッダレーナは「私たちの愛は、魂の愛」と語り合うと、「死よ、栄光あれ! 2人と共に」と叫び、死刑台へと運ばれていきます。。。。

 

 

「愛とは何だ!」

永遠の謎かけに対する1つの答え。

  

こんな世の中だからこそ、純粋すぎる生き方が輝きを放っているのかもしれません。


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