でも、この本の凄みを伝えたくて
今まで何回も読んでますが、新たに
読み直しました。φ(.. )
- もの食う人びと (角川文庫)/辺見 庸
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作者は、共同通信社の北京特派員時代、スクープを重ねたため、
公安当局から監視され、最後にはジャーナリストの勲章ともいえる
『国外退去処分』をくらってしまいます。
わあぉ~(ノ゚O゚)ノ
芥川賞受賞作「自動起床装置」のほうが、有名でしょうかね。
ではなぜ、受賞作でなく、この本か
『人びとはいま、どこで、なにを、どんな顔して食っているのか。あるいは、どれほど食えないのか。
…食べる営みをめぐり、世界にどんな変化が兆しているのか。』という作者の疑問に興味をもったから。
バングラデシュの残飯市場…
富める者のハレが貧者の生きる糧となる。
ミンダナオ島の戦争時の食の記憶…
「私は食べました」
「日本兵に、母と妹を食われた」
その言葉に思わず『ひかりごけ』が頭に浮かびました。
チェルノブイリで「食う」。
放射能汚染物を食べ、その日の命を紡ぐ。
緩慢な死を受け入れつつ。
「食す」という行為が、娯楽に入るのは、富める国だけ。
多くの国は「食す」=生存のため
日本の飽食、いつか遠くない先に「食べられなくなる日」が来ない
と言い切ることが出来るのだろうか?